大胸筋を効果的に鍛える筋トレメニュー14選|自重&フリーウェイトで分厚い胸板を作る

大胸筋は上半身の中でも大きい筋肉であり、分厚い胸板は筋トレをしている男性にとって憧れでしょう。

迫力のある大胸筋を手に入れるためには大胸筋を高負荷で効率よく鍛えることが大切になります。

本記事では、大胸筋を鍛えるメリットや大胸筋を大きくするポイント、大胸筋を効率よく鍛える筋トレメニューなどについて詳しく紹介していきます。

大胸筋を鍛える3つのメリット

まずは、大胸筋を鍛えるメリットについて紹介します。具体的なメリットは以下の通りです。

・身体がカッコよくなる
・服を着こなせるようになる
・筋トレの質が向上する

身体がカッコよくなる

大胸筋は上半身の中でも特に大きい筋肉であり、目につきやすい場所に位置しています。

そのため、大胸筋を鍛えると胸板が分厚く逞しくなり、上半身のシルエットがカッコよくなります。

さらに、腹筋のトレーニングも同時に行うことでボディラインが整うため、理想の身体に近づくことができるでしょう。

服を着こなせるようになる

大胸筋を鍛えると胸板が厚くなり、服を着ていても大胸筋の大きさを感じることができます。

Tシャツ1枚でも見栄えを良くすることも可能で、またシャツやジャケットを着てもだぶつかなくなるので、スーツが似合うようになります。

筋トレの質が向上する

大胸筋には

・腕を前に押し出す
・腕を押し上げる
・腕を閉じる

といった役割があります。

大胸筋を鍛えるとこれらの動作が強化されるため、肩や上腕三頭筋の筋力トレーニングで扱える重量やレップ数が増えることが期待されます。

大胸筋は様々な動作に関わっているため、日常生活でも役に立つことがあるでしょう。

大胸筋を大きくする筋トレのポイント

大胸筋を分厚くするためには、ただやみくもに筋トレをすればいい訳ではありません。

効率よく大胸筋の筋トレを行うためにも、以下のポイントを意識してみて下さい。

・自重トレーニングとフリーウェイトで追い込む
・上部・中部・下部バランスよく鍛える

自重トレーニングとフリーウェイトで追い込む

筋トレを始めた方に多いのが、腕立て伏せを何回も何十回も行おうとしていること。

確かに腕立て伏せは大胸筋を鍛えるのにオススメの種目ですが、何十回もできるということは負荷・刺激が足りておらず、大胸筋を分厚く発達させることは難しいです。

大胸筋を鍛えるときは、

  • 8~12回で限界がくる重量でベンチプレスやダンベルプレスなどのフリーウェイト種目を行う
  • その後、腕立て伏せやディップスなどの自重トレーニング種目に取り組む

という流れで筋トレに取り組むのがベストです。

上部・中部・下部バランスよく鍛える

大胸筋は一つの部分ではなく、「上部」「中部」「下部」の3つの部分から構成されています。

そのため、この3つのブロックをバランスよく鍛えることで、大胸筋を効率よく発達させることが可能です。

上部はインクラインプッシュアップやインクラインベンチプレスc、中部はベンチプレスやダンベルベンチプレス、下部はデクラインプッシュアップやデクラインベンチプレスで鍛えることができます。

【自重】大胸筋を効果的に鍛える筋トレメニュー6選

ここからは、大胸筋を効果的に鍛えることができる筋トレメニューを紹介します。

筋トレ初心者の方は、いきなり高重量を扱うフリーウェイトトレーニングを行うのではなく、まずは腕立て伏せから始めるのがオススメです。

トレーニングごとに動作の流れやポイント、セットの組み方について解説しているので、チェックしておきましょう。

①プッシュアップ
②ナロープッシュアップ
③ワイドプッシュアップ
④インクラインプッシュアップ
⑤デクラインプッシュアップ
⑥ディップス

①プッシュアップ

プッシュアップは腕立て伏せのことでり、誰しもが一度は取り組んだことがあるでしょう。

大胸筋だけでなく、三角筋や上腕三頭筋などにも効果があるので、まず最初に行うでき筋トレです。

やり方

①床に肩幅よりも少し広めに両手をつける
②頭からかかとまでを一直線に伸ばし、腕とつま先でバランスをとる
③肘を曲げて、大胸筋を意識しつつ上体を深く下ろしていく
④床につく直前まで上体を下ろしたら、元の位置まで持ち上げる

✓ポイント
・身体は一直線にキープする
・肘を後ろに引くように意識する

✓セットの組み方
「15回以上を1セット」として、3セット行う
各セットできるだけ限界まで追い込む

②ナロープッシュアップ

ナロープッシュアップは手幅を狭くして行う腕立て伏せのことです。

大胸筋の上部に効果がありますが、通常の腕立て伏せよりも難易度が高いので、慣れてから行うのがよいでしょう。

やり方

①通常の腕立て伏せの態勢になり、肩幅と同じかそれ以下の手幅をとる
②頭からかかとまでを一直線にキープし、体のバランスをとる
③肘を曲げて上体を下ろしていく。この時、脇はしっかりと閉じておく
④胸が手につく直前まで下ろしたら、肘を伸ばして上体を持ち上げていく

✓ポイント
・脇をしっかりと閉める
・手の先を少し内側に向けて行う

✓セットの組み方
「10回以上を1セット」として、3セット行う
各セットできるだけ限界まで追い込む

③ワイドプッシュアップ

ワイドプッシュアップは手幅を広めにして行う腕立て伏せのことです。

バランスがとりにくいですが、通常の腕立て伏せとは異なる刺激を与えることができるので、大胸筋の発達に効果的です。

やり方

①肩幅の1.5倍くらいの手幅で両手を床につけ、通常の腕立て伏せの姿勢になる
②重力に逆らうように、肘を曲げて上体を下ろしていく
③肘が直角になるまで上体を下ろしたら、腕を伸ばして元の位置まで戻していく

✓ポイント
・頭からかかとまでを真っすぐキープする
・上体を深く下ろす

✓セットの組み方
「15回以上を1セット」として、3セット行う
各セットできるだけ限界まで追い込む

④インクラインプッシュアップ

インクラインプッシュアップは、頭を上にして身体を斜めにして行う腕立て伏せのことです。

大胸筋下部に効果がありますが、両足を床につけて行うため、通常の腕立て伏せよりも負荷は弱くなります。

やり方

①両手を椅子やベンチにつけて肘を伸ばし、両足を床につける
②胸を張り、身体を一直線にする
③肘を曲げて、上体をなるべく深く下ろしていく
④胸が椅子につく直前まで下ろしたら、元の位置まで持ち上げる

✓ポイント
・上体はじわじわとゆっくり下ろす
・腰を曲げたり反らせない

✓セットの組み方
「20回以上を1セット」として、3セット行う
各セットできるだけ限界まで追い込む

⑤デクラインプッシュアップ

デクラインプッシュアップは、頭を下にして身体を斜めにして行う腕立て伏せのことです。

大胸筋上部に効果があり、頭が下になるので通常の腕立て伏せよりも負荷が強くなります。

やり方

①ベンチや椅子、台など高さのあるものを準備する
②足をベンチに乗せ、肩幅よりも少し広い手幅で両手を床につける
③体を真っすぐにキープし、大胸筋を収縮させながら体を下ろしていく
④床につく直前まで下ろしたら、元の位置まで上体を持ち上げていく

✓ポイント
・両足が椅子から外れないように注意する
・上体をできるだけ深く下ろす

✓セットの組み方
「10回以上を1セット」として、3セット行う
各セットできるだけ限界まで追い込む

⑥ディップス

ディップスは「上半身のスクワット」とも呼ばれており、大胸筋下部に効果がある筋トレです。

両手だけで自分の全体重を支えることになるので、大胸筋を高負荷で鍛えることが可能です。ジムでは専用のスタンドを用いますが、自宅でも同じ高さの椅子が二つあれば取り組めます。

やり方

①両手でディップスバー(平行棒)を持ち、体を45度前方に傾ける
②前傾姿勢を維持したまま、肘を曲げて身体を下ろしていく
③肘が90度辺りになるまで体を下ろしたら、そのまま元の位置まで体を上げていく

✓ポイント
・肘を伸ばしきらない
・上半身をなるべく動かさない

✓セットの組み方
「10回以上を1セット」として、3セット行う
各セットできるだけ限界まで追い込む

【フリーウェイト&マシン】大胸筋を効果的に鍛える筋トレメニュー8選

自重トレーニングに慣れてきたら、ダンベルやバーベルを使うフリーウェイトトレーニングに挑戦しましょう。

重い重量を扱うことで、大胸筋に強烈な刺激を与えることができ、効率よく筋肉を発達させることに繋がります。

①ベンチプレス
②インクラインベンチプレス
③デクラインベンチプレス
④ダンベルベンチプレス
⑤インクラインダンベルベンチプレス
⑥ダンベルプルオーバー
⑦ケーブルクロスオーバー
⑧バタフライマシン

①ベンチプレス

ベンチプレスは筋トレBIG3の種目であり、大胸筋中部を高負荷で鍛えることができる筋トレです。

三角筋や上腕三頭筋にも効果がありますが、いきなり重い重量を扱うと怪我をする恐れがあるので、慣れるまでは軽い重量で取り組むのがオススメです。

やり方

①目線がバーの真下になるように、ベンチに仰向けに寝る
②胸をしっかりと張り、肩甲骨を内側に寄せる
③足を地面につけて、踏ん張る
④バーを肩幅の1.5倍になるように持ち、乳首の真上あたりの位置に持ってくる
⑤バーを乳首の少し下につくまで下げる
⑥足に力を入れて、体全体でバーを押し上げる

✓ポイント
・肩甲骨はしっかりと内側に寄せる
・大胸筋を意識してバーを持ち上げる

✓セットの組み方
1セット目→アップセットとして、少し重い重量で20回以上行う
2~3セット目→メインセットとして、8~12回で限界がくる重量で行う

②インクラインベンチプレス

インクラインベンチプレスは大胸筋上部を高負荷で鍛える筋トレです。

身体を斜めにしてバーベルを持ち上げるので、通常のベンチプレスが難なくこなせるようになった後に取り組むのがよいでしょう。

やり方

①ベンチを30度~40度にセットして仰向けに寝る
②ベンチプレス同様、肩甲骨を寄せ肩を下げて、脚をしっかりと踏ん張る
③バーを握り、乳首の真上に持ってくる
④胸を張りながらバーを垂直に降ろす
⑤バーを垂直に上げ、この時も肩甲骨を寄せることを意識する

✓ポイント
・バーは鎖骨付近までしっかりと下ろす
・胸をしっかりと張る

✓セットの組み方
1セット目→アップセットとして、少し重い重量で20回以上行う
2~3セット目→メインセットとして、8~12回で限界がくる重量で行う

③デクラインベンチプレス

デクラインベンチプレスは大胸筋下部を高負荷で鍛える筋トレです。

頭を下にしてバーベルを持ち上げることで、三角筋の関与を最小限に抑えることができるというメリットがあります。

やり方

①シートの角度を15度~30度にセットし、バーベルの重さを調整する
②シートに頭が斜め下に、足が上に向くように仰向けの姿勢で寝転がる
③バーベルを肩幅よりも少し広い手幅で握り、ラックから外す
④みぞおちと大胸筋の下部の間に向かってバーベルを下ろしていく
⑤胸に当たる直前まで下ろしたら、その後バーベルを地面に対して垂直に持ち上げていく

✓ポイント
・床と垂直にバーを下ろす
・絶対にバーを落とさないように注意する

✓セットの組み方
1セット目→アップセットとして、少し重い重量で20回以上行う
2~3セット目→メインセットとして、8~12回で限界がくる重量で行う

④ダンベルベンチプレス

ダンベルベンチプレスはその名の通り、ダンベルを使ったベンチプレスのことです。

胸よりも下までダンベルを下ろせるため可動域を広くとることができ、ベンチプレスよりも大胸筋に効かせやすいという特徴があります。

やり方

①両手にダンベルを持って、ベンチに仰向けの姿勢で寝転がる
②肩甲骨を寄せて胸を張り、両腕を肩幅くらい開いて胸の上に真っすぐ伸ばしてキープしておく
③上腕と肘が平行になるまでダンベルを下ろしていく
④大胸筋が収縮されているか意識しながらダンベルを再び上げていく

✓ポイント
・常に左右のバランスを綺麗に保つ
・腕が伸びきる直前まで持ち上げる

✓セットの組み方
1セット目→アップセットとして、少し重い重量で20回以上行う
2~3セット目→メインセットとして、8~12回で限界がくる重量で行う

⑤インクラインダンベルベンチプレス

インクラインダンベルベンチプレスは大胸筋上部に効果があります。

インクラインベンチプレスがどうしても苦手な方は、この筋トレに取り組んでみましょう。

やり方

①インクラインベンチを30度~45度にセットする
②ダンベルを両手に持ち、ベンチに座って仰向けの姿勢になる
③両足を地面に向けて踏ん張り、しっかり肩甲骨を寄せて肩を下げる
④胸を張り、大胸筋の収縮を感じながらダンベルを持ち上げていく
⑤重力に逆らうようにダンベルを下ろしていく

✓ポイント
・脇をできるだけ締める
・ダンベルは床と垂直になるように動かす

✓セットの組み方
1セット目→アップセットとして、少し重い重量で20回以上行う
2~3セット目→メインセットとして、8~12回で限界がくる重量で行う

⑥ダンベルプルオーバー

ダンベルプルオーバーは大胸筋上部と、その下に隠れた小胸筋も鍛えることができる筋トレです。

腕を振り下ろす動作に関与する種目なので、テニスや野球のパフォーマンス向上に繋がるでしょう。

やり方

①フラットベンチに対して垂直に横になって、足を地面にしっかりとつける
②ダンベルの片方のプレート部分に両手をひっかけて、胸の真上まで腕を伸ばして持ち上げる
③腕を伸ばした状態を維持して、弧を描くようにダンベルを頭の後ろに下ろしていく
④下げ切ったら、大胸筋の収縮を感じながらダンベルを元の位置まで戻していく

✓ポイント
・最後まで大きな動きで行い
・反動を使わない

✓セットの組み方
1セット目→アップセットとして、少し重い重量で20回以上行う
2~3セット目→メインセットとして、10~15回で限界がくる重量で行う

⑦ケーブルクロスオーバー

ケーブルクロスオーバーはマシンでは鍛えにくい大胸筋下部や中心部を鍛える筋トレです。

肩甲骨が自由に動くので、大胸筋を強烈にストレッチさせることができます。

やり方

①ケーブルマシンの中央に立って、ケーブルのグリップを持つ
②片足を前に出し、前に出した足はかかとをしっかりとつける
③胸を張るように開いて、腕は体のやや後方で構える
④肘を曲げたままお腹辺りまで、握ったグリップ同士が引っ付く直前まで引っ張っていく
⑤肘は少し曲げたままの状態で、大胸筋に負荷を掛けながらグリップをもとの位置まで戻す

✓ポイント
・ケーブルは左右同じ条件のものを扱う
・肘を伸ばさないように動かす

✓セットの組み方
1セット目→アップセットとして、少し重い重量で20回以上行う
2~3セット目→メインセットとして、10~15回で限界がくる重量で行う

⑧バタフライマシン

バタフライマシンは大胸筋中部に効果のあるマシントレーニングで、「ペックデッキ」とも呼ばれています。

軌道があらかじめ固定されているため、高重量を扱っても安定したフォームで取り組めます。

やり方

①マシンの椅子に深く座り、背もたれに背中をつける
②二の腕が地面と平行になるように、肘を少し曲げてハンドルを握る
③大胸筋を体の中心に寄せるように、ハンドルを押していく
④ハンドルを押しきったら、その後元の位置まで戻していく

✓ポイント
・腕の力だけを使でハンドルを動かす
・ぶつかる程度まで両手を閉じる

✓セットの組み方
1セット目→アップセットとして、少し重い重量で20回以上行う
2~3セット目→メインセットとして、10~15回で限界がくる重量で行う

まとめ

今回は大胸筋を効果的に鍛える筋トレメニューや、鍛えるメリットなどについて紹介しました。

大胸筋を効率よく発達させるためには、同じ筋トレばかり行うのではなく、部位に合わせて4~5種目取り組むことが大切です。

「上部」「中部」「下部」をバランスよく鍛えて、分厚い胸板を手に入れましょう!