プランクの正しいやり方やコツ|ありがちな間違ったフォームも紹介

プランクは体幹や腹筋を鍛える代表的なトレーニングであり、筋トレ初心者からアスリートまで多くの方が取り組んでいます。

それだけ高い効果を得られるトレーニングですが、よくありがちな間違ったフォームで行っている人もいます。

本記事では、プランクの正しいやり方や効果を高めるポイント、プランクのありがちな間違ったフォームなどについて詳しく紹介していきます。

プランクの概要

プランクとは、前腕と肘、つま先を地面につけた状態でうつ伏せになり、背筋を一直線に伸ばした姿勢を維持するトレーニング種目です。

プランクでは

  • 腹直筋
  • 腹斜筋
  • 腹横筋
  • 二の腕
  • 背筋

など、お腹の筋肉をメインに、二の腕や背中の筋肉も同時に鍛えることができます。

クランチやシットアップなどの一般的な腹筋運動よりも負荷が低いため、筋力が足りない方でもでき、腰への負担も少ないという特徴があります。

同じ姿勢を維持するだけというシンプルなフォームですが、間違ったフォームで行うと効果が半減するので、注意が必要です。

プランクの効果

続いて、プランクを行うメリットについて紹介します。具体的なメリットは以下になります。

・体幹を強化できる
・姿勢が改善される
・疲れにくくなる
・怪我をするリスクが小さい

体幹を強化できる

プランクは体幹トレーニングの一種であるので、体幹を強化することで身体のバランス能力を向上させることができます。

バランス能力がアップするとスポーツ競技のパフォーマンス向上に繋がるので、プロのアスリートも取り入れるほど本格的なトレーニング種目でもあります。

高負荷のウェイトトレーニングを行う時もバランスを保てるようになり、ターゲット部位にしっかり効かせることができるでしょう。

姿勢が改善される

プランクは体幹や腹筋以外にも、背中に縦に沿っている脊柱起立筋にも効果があります。

デスクワークの仕事をしていたり、スマホをよく使っている人は、姿勢が悪くなりがちです。

脊柱起立筋は姿勢を正しく維持する働きがあるので、鍛えることで姿勢が真っすぐになり、猫背が改善される効果も期待されます。

疲れにくくなる

プランクは同じ姿勢を維持してじっくりと筋肉に刺激を与えるため、筋持久力が鍛えられます。

筋持久力が高まると筋肉を長時間ベストな状態で維持できるので、疲れにくい身体を手に入れることができます。

怪我をするリスクが小さい

プランクは特別な器具や激しい動きを必要としないので、怪我のリスクがとても小さい種目です。

気軽にプランクに取り組めるため、習慣化しやすくなるというのもメリットの一つです。

プランクのありがちな間違ったフォーム

プランクは多くのメリットがありますが、間違ったフォームで行うと、本来の効果を得ることができません。

トレーニング効果をしっかり得るためにも、正確なフォームで取り組みましょう。

・膝が曲がっている
・腕が真っすぐになっていない
・お尻が上がったり、下がっている

膝が曲がっている

プランクは膝を伸ばした状態で行いますが、膝を曲げていると負荷が弱まってしまいます。

しかし、腕の筋力が弱い方や体重が重い方は、膝を伸ばした状態でできない場合があります。

そのような場合、最初は膝をつけた状態でプランクに取り組んだり、有酸素運動を行い体重を落としていきましょう。

腕が真っすぐになっていない

腕が曲がっていたり真っすぐになっていないと、負荷が分散されてしまい、他の部位に逃げてしまいます。

身体全体のバランスが崩れてしまう原因にもなり、途中でプランクを中断してしまう恐れもあります。

時間が長くなると肘や腕が曲がりやすくなりますが、初めは無理のない時間で腕を真っすぐキープするように心がけましょう。

お尻が上がったり、下がっている

プランクで最も見られる間違ったフォームが、お尻を上げたり下げたりしてしまうことでしょう。

お尻を上げると姿勢を維持するのが楽になりますが、その分筋肉への刺激が弱まってしまうため、十分な効果を得られません。

反対に、お尻が下がると腰が沿ってしまい、腰を痛めるリスクが高まります。プランクでは身体を常に真っすぐキープし、お尻を浮かしたり沈めないことが大切です。

プランクの正しいやり方

ここではトレーニング動画を参考に、プランクの動作の流れやセットの組み方について解説します。

やり方

①床に前腕と肘、つま先をつけ、うつ伏せになる
②前腕を真っすぐ伸ばし、腰を浮かして背筋を真っすぐ伸ばす
③腰やお尻は動かさず、頭、背中全体、腰、かかとが一直線になるように姿勢をキープする

プランクは以上の動作を繰り返します。

「60秒以上を1セット」として3セット行い、各セットできるだけ限界まで追い込みます。

セット間はインターバルを1分~1分30秒ほどとり、呼吸を整えたり、水分を補給しましょう。

プランクの効果を高める3つのポイント

次に、プランクの効果を最大限高めるポイントについて紹介します。ポイントは以下になります。

・腹筋に力を入れる
・身体の軸を意識する
・目線は斜め前に向ける

腹筋に力を入れる

プランクを行う時は、ドローインを取り入れましょう。ドローインとは、息を吸ってお腹を引っ込める動作のことです。

ドローインによる呼吸法で行うと腹筋に効かせやすくなり、効率よく腹筋を鍛えることができます。

ドローインができなくても、常に腹筋に力を入れておくことが重要なポイントです。

肩や腕に力が入っていると、その部位に刺激が逃げてしまいます。腹筋に力を入れるだけでも、効果は違うものになるでしょう。

身体の軸を意識する

効果を高めるために最も重要になるのが、身体の軸(アライメント)です。

プランクの場合、頭・肩・腰・膝・かかとの軸が、横から見たとき一直線に維持することを意識しましょう。

猫背になる、頭を下げる、お尻を動かすなど、軸が崩れると鍛えたい部位に刺激を与えることができなくなります。

目線は斜め前に向ける

プランクが辛くなると顎が上がりやすくなりますが、顎が上がると首も自然と上がり、背中が沿って腰を痛めやすくなります。

また、顎を引いて顔を下に向けるとお尻が上がり、腹筋に刺激を与えるのが難しくなります。

顎を動かさないためにも、目線は常に斜め前方に向けておくのがポイントです。

プランクのバリエーション種目5選

最後に、プランクの5つのバリエーションを紹介します。

通常のプランクに慣れてきたら、難易度の高いプランク種目にも取り組み、体幹を効果的に鍛えていきましょう。

①膝つきプランク
②サイドプランク
③ハイプランク
④シングルレッグプランク
⑤プランクウォーク

①膝つきプランク

通常のプランクが難しい方にオススメなのが、この膝つきプランクです。

膝を床につけることで負荷を軽減でき、筋力が弱くても簡単にプランクに取り組めます。

やり方

①プランクの基本姿勢を作る
②両膝を床につけたまま、足の裏を天井に向けて足を持ち上げる
③この姿勢をキープする

✓ポイント
・お尻を高く上げすぎない
・途中で両足を下ろさない

②サイドプランク

通常のプランクがうつ伏せになるのに対して、サイドプランクは横向きの状態で取り組みます。

わき腹の腹斜筋をピンポイントで刺激することができ、くびれを作るのに効果的です。

やり方

①床に横向きになり、肘を曲げてつける
②両足は真っすぐ伸ばし、重ねておく
③足と前腕で身体を支えつつ、上体を地面から浮かせる
④正面から見て身体が一直線になるように意識し、姿勢をキープする

✓ポイント
・目線は正面に向ける
・床につけない手は上げる
・膝を曲げない

③ハイプランク

ハイプランクは肘を伸ばし、姿勢を高くした状態で行うプランクのバリエーション種目です。

肘を床につける必要がないため、気軽に取り組みやすいです。

やり方

①通常のプランクの姿勢になる
②肘を伸ばし、上体を高く浮かせる
③頭からかかとまでを真っすぐ一直線にキープする

✓ポイント
・肘を途中で曲げない
・腰を動かさない
・目線は5m前方に向ける

④シングルレッグプランク

シングルレッグプランクは片足を床から浮かし、もう片方の足のみで行います。

バランス力が必要で難易度もかなり高いですが、体幹を効率よく強化することが期待されます。

やり方

①基本のプランクの体勢になる
②片方の足を地面から浮かし、真っすぐ伸ばす
③頭からかかとまでを真っすぐキープする
④反対側の足も同様に行う

✓ポイント
・腹筋にしっかりと力を入れる
・上げた足を真っすぐ伸ばす

⑤プランクウォーク

通常のプランクに歩く動作を取り入れたトレーニングが、このプランクウォークです。

負荷がしっかりと左右均等にかかるので、腹筋の筋力をバランスよく強化することができます。

やり方

①床にうつ伏せになり、膝立ちになる
②両手を前方に置いて、四つん這いの体勢になる
③片側の手と足を同時に浮かし、真横に動かしていく
④ある程度進んだら、もう片方の手と足を浮かし、反対側に動かしていく

✓ポイント
・手と足をなるべく同時に浮かせる
・急がずに丁寧に進むように意識する

まとめ

今回は、プランクの正しいやり方や効果を高めるコツ、オススメのバリエーション種目を紹介しました。

プランクはシンプルで気軽にできるトレーニングでありながら、腹筋や体幹への効果が高く、様々なメリットを得ることができます。

バランス能力や腹筋の筋力を効率よく高めて、頑丈な身体作りの基盤を作っていきましょう。