ダンベルプルオーバーの正しいやり方【大胸筋や広背筋を鍛えるダンベルトレーニング】

ダンベルプルオーバーは背中の広背筋と胸の大胸筋を鍛えることができるトレーニング種目です。

やり方が2種類あり、肘を曲げるか曲げないかによって、鍛えられる部位が変わってきます。

本記事では、そんなダンベルプルオーバーの正しいやり方や効果を高めるポイントについて詳しく解説していきます。

ダンベルプルオーバーで鍛えられる筋肉

大胸筋

ダンベルプルオーバーでは、胸の前にある大胸筋を効果的に鍛えることができます。

大胸筋をしっかりと鍛えることで、

  • 胸板が分厚くなる
  • スーツが似合う身体になる
  • 押す力がアップする
  • バストアップに繋がる

など多くのメリットがあるため、男女ともに大胸筋トレーニングは人気があります。

また、一般的な大胸筋のトレーニングは横方向に刺激が与えられるものがほとんどですが、この種目では縦方向に刺激が加わるため、大胸筋が発達しにくくなる停滞期にメニューに組み込むのがおすすめです。

広背筋

ダンベルプルオーバーは大胸筋の拮抗筋であり、背中の下部に大きく広がる広背筋にも効果があります。

広背筋は肩甲骨を寄せたり、手前にものを引き寄せる動作に関与しており、水泳や柔道、レスリング、体操などの競技のパフォーマンスに大きな影響を与えております。

広背筋のストレッチ種目は数が限られているので、ダンベルプルオーバーは逆三角形の体型を目指している人は行うべきでしょう。

上腕三頭筋

ダンベルプルオーバーはライイングトライセプスエクステンションと動作が似ていることから、上腕三頭筋にも負荷がかかります。

上腕三頭筋は肘を曲げた状態から伸ばしたり、何かを押すときに使われ、大胸筋や三角筋のトレーニングでサポート役として活躍します。

また、腕の筋肉の3分の2を占めるほど大きいため、鍛えることで腕を効率よく太くすることも期待されています。

ダンベルプルオーバーの種類と正しいやり方

ここではトレーニング動画を参考に、ダンベルプルオーバーの動作の流れやセットの組み方について解説します。

ダンベルプルオーバーは肘を曲げるか、伸ばしたまま行うかによって

  • ベントアームダンベルプルオーバー
  • ストレートアームダンベルプルオーバー

に分けられ、前者では大胸筋を、後者では広背筋を集中して鍛えることができます。

①ベントアームダンベルプルオーバー

まずは、肘を曲げて閉じることで大胸筋を鍛えられるベントアームダンベルプルオーバーのやり方について紹介します。

やり方

①上背部をベンチにつけて、仰向けの姿勢になる
②手のひらを重ねるようにダンベルを握り、胸の上で構える
③胸を張りつつ、肘を曲げたままダンベルを後方に下ろす
④大胸筋を意識し、肘を閉じながら元の位置まで戻す

ベントアームダンベルプルオーバーは以上の動作を繰り返します。

  • 1セット目・・・アップセットとして、少し重い重量で20回以上行う
  • 2~3セット目・・・メインセットとして、10~15回で限界がくる重量で行う

1セット目はフォームの確認をしたり、メインセットで最大限の筋力を発揮させるために、疲労が残らない程度に筋肉を慣らします。

2~3セット目は重めの重量を使い、ターゲットとする筋肉を限界まで追い込みます。

セット間はインターバルを1分30秒~2分ほどとり、水分を補給したり、呼吸を整えたりなどして、筋肉を一時的に回復させましょう。

②ストレートアームダンベルプルオーバー

次に、肘を伸ばして開くことで広背筋を鍛えらえるストレートアームダンベルプルオーバーのやり方について紹介します。

やり方

①上背部をベンチにつけて、仰向けの姿勢になる
②手のひらを重ねるようにダンベルを握り、胸の上で構える
③肘を伸ばしたまま、ダンベルを後方に下ろす
④広背筋を意識し、肘を開いたまま元の位置まで戻す

ストレートアームダンベルプルオーバーは以上の動作を繰り返します。

  • 1セット目・・・アップセットとして、少し重い重量で20回以上行う
  • 2~3セット目・・・メインセットとして、10~15回で限界がくる重量で行う

1セット目はフォームの確認をしたり、メインセットで最大限の筋力を発揮させるために、疲労が残らない程度に筋肉を慣らします。

2~3セット目は重めの重量を使い、ターゲットとする筋肉を限界まで追い込みます。

セット間はインターバルを1分30秒~2分ほどとり、水分を補給したり、呼吸を整えたりなどして、筋肉を一時的に回復させましょう。

ダンベルプルオーバーの効果を高める3つのポイント

腰を動かさない

腰を動かすと反動がついてしまうため、その分他の部位に負荷が逃げてしまい、ターゲットとする大胸筋や広背筋を十分に鍛えることができません。

鍛えたい筋肉にしっかり負荷をかけるためにも、なるべく腰を動かさないように意識して行いましょう。

ダンベルは深く下ろす

ダンベルを後方に下ろしていくときは、下まで深く下ろすことが大切になります。

深い位置までダンベルを下ろすことで可動域が広がり、大きな刺激を筋肉に与えることができます。

ただし、いきなり深く下ろすと関節を痛める恐れがあるので、初めはダンベルが目視できるくらいの高さでスタートし、少しずつ肩よりも下に下げていくのが理想です。

肘の使い方を意識する

上記でも述べましたが、ダンベルプルオーバーは肘の使い方をしっかり意識することで、大胸筋か広背筋かどちらかをターゲットにして鍛えることができます。

大胸筋に集中したい場合
・肘を曲げて閉じる
・ダンベルを戻すときに肘を伸ばす

広背筋に集中したい場合
・常に肘を伸ばしたままにする
・肘を肩甲骨に寄せるイメージで下ろす

このように、ダンベルプルオーバーでは肘の使い方次第で鍛えられる筋肉が異なるため、どちらの筋肉を優先して鍛えたいかを決めた上で行うことが重要になります。

ダンベルプルオーバーでは負荷が物足りないという方は、バーベルプルオーバーにも取り組むとよいでしょう。より大きな刺激を筋肉に与えることができます。

まとめ

今回は、大胸筋や広背筋を鍛えることができるダンベルプルオーバーのやり方やポイントについて紹介しました。

ダンベルプルオーバーは肘を閉じるか開くかで、負荷がかかる部位が異なる特殊なトレーニングです。

大胸筋に縦方向の刺激を与えることができ、また広背筋の数少ないストレッチ種目でもあるので、メニューに取り入れてトレーニングの質を高めましょう。