指立て伏せの効果的なやり方やポイント【指や前腕を高負荷で鍛える腕立て伏せ】

指立て伏せは腕立て伏せの一種であり、上半身の筋肉だけでなく、前腕も同時に鍛えることができます。

指の筋力がかなり必要ですが、通常の腕立て伏せでは得られないメリットもあるため、チャレンジするべきトレーニングです。

本記事では、指立て伏せの正しいやり方やメリット、効果を高めるポイントなどについて詳しく解説していきます。

指立て伏せの概要

指立て伏せとはその名の通り、指だけを使って行う腕立て伏せのことです。

体全体を床につけた指で支えるため、上級者向けのトレーニングですが、

  • 大胸筋
  • 上腕三頭筋
  • 前腕筋
  • 指の筋肉

など、通常の腕立て伏せで鍛えられる筋肉に加え、指や前腕の筋肉も鍛えることができます。

指立て伏せの効果

次に、指立て伏せを行うことで得られる効果について紹介します。具体的な効果は以下の通りです。

・握力が強くなる
・指の関節が頑丈になる
・上半身が強化される

握力が強くなる

そもそも握力は

・握りつぶす力のクラッシュ力
・指でつまむ力のピンチ力
・握り続ける力のホールド力

の3種類に分けられ、指の筋肉が鍛えられると同時に、握力も強化されます。

指立て伏せでは、その中でもホールド力のアップに効果的です。

また、握力はマシンや器具を使うときに必要不可欠であり、握力が強くなると筋トレの質が高まるので、日頃から鍛えておくのがオススメです。

指の関節が頑丈になる

指立て伏せは指だけで全体重を支えるため、指の関節も強くすることができます。

指の関節はそれほど重要視されていませんが、指の関節が頑丈であるとダンベルやバーベルを落とすリスクが減り、怪我の防止に繋がります。

指の関節を強化するためには、指の筋肉を鍛える必要があるので、指立て伏せなどで鍛えるとよいでしょう。

上半身が強化される

指立て伏せでは通常の腕立て伏せの動作も含まれているため、前腕や指の筋肉だけでなく、大胸筋や上腕三頭筋も鍛えることができます。

大胸筋や上腕三頭筋が鍛えられると、胸板が厚くなったり、腕が太くなるなど、男らしい身体を手に入れることが期待されます。

ただし、あくまでも指立て伏せは指や前腕がメインターゲットであるので、上半身を重点的に鍛えたい場合は、通常の腕立て伏せを行ないましょう。

指立て伏せと通常の腕立て伏せの違い

通常の腕立て伏せと指立て伏せには、違いが2つあります。どのような違いがあるのか紹介します。

・手幅を変えると動作がスムーズになる
・指を痛めるリスクが高まる

手幅を変えると動作がスムーズになる

通常の腕立て伏せでは、肩幅よりも少し広い手幅で行うのが一般的です。

しかし、この手幅のまま指立て伏せに取り組むと、動作がしにくくなります。

指立て伏せは、両手の幅を広くするとスムーズな動作でできるので、筋力が足りない初心者や女性の方は広い手幅で行うとよいでしょう。

指を痛めるリスクが高まる

通常の腕立て伏せは、手のひらを床にべったりとつけるので、指を痛める恐れはありません。

しかし、指立て伏せは指の腹から第一関節まで、5本指とも地面につけるため、バランスが悪くなります。

その上、全体重が指に乗ることになるので、指の力が弱ければ怪我をする可能性が高くなります。

指立て伏せの正しいやり方

ここではトレーニング動画を参考に、指立て伏せの動作の流れやセットの組み方について解説します。

やり方

①床にうつ伏せになり、両手の幅を広めに開ける
②指の腹から第一関節までを床につけ、指を広げる
③つま先と指でバランスをとり、身体を真っすぐ伸ばす
④肘を曲げて、上体を下ろしていく
⑤胸が床につく直前まで下ろしたら、元の位置まで戻る

指立て伏せは以上の動作を繰り返します。

「6回以上を1セット」として3セット行い、各セットできるだけ限界まで追い込みます。

セット間はインターバルを1分~1分30秒ほどとり、水分を補給したり、呼吸を整えましょう。

指立て伏せの効果を高める4つのポイント

最後に、指立て伏せの効果をより高めるポイントについて紹介します。ポイントは以下になります。

・小指に体重をかける
・背中を真っすぐ保つ
・下を向かない
・最初は膝をついて行う

小指に体重をかける

指立て伏せでは、小指に力を入れて体重をかけることが重要です。

小指に体重をかけるように意識することで、体のバランスがとりやすくなり、フォームが安定します。

反対に、親指に体重をかけてしまうと、本来の動作で鍛えられる筋肉に負荷をかけることができなくなります。

背中を真っすぐ保つ

通常の腕立て伏せと同様に、動作中は常に背中を真っすぐ保つようにしましょう。

腰や背中を反らせたり、曲げた状態で指立て伏せをすると、腰にかかる負担が大きくなり、痛めるリスクが高まります。

怪我を防止するためにも、腹筋に力を入れて、頭からかかとまでを一直線にキープすることが大切です。

下を向かない

指立て伏せでよくやりがちなミスが、下を向いてしまうことです。

顔を下に向けると腰が浮いたり、肘が外側に広がったりして、指や前腕への刺激が減ってしまいます。

通常の腕立て伏せと同じく、目線を斜め前に向けると姿勢が安定するので、常に顔を斜め前に向けて取り組むようにしましょう。

最初は膝をついて行う

指立て伏せは全体重を指だけで支えるため、指の力が弱かったり、前腕の筋力が足りないとできない場合が多いです。

もしも普通の指立て伏せができない場合は、

  • つま先ではなく、膝を床につけて行う
  • 壁を床の代わりにして、体重をかけて行う

などの方法により、負荷の軽い指立て伏せに取り組むことができます。

少しずつ慣れてきたら、通常の指立て伏せに挑戦していくのがおすすめです。

まとめ

今回は、指立て伏せの正しいやり方やメリット、効果を高めるポイント、注意点などについて解説しました。

指立て伏せは強度の高いトレーニングであり、筋トレ初心者や女性の方はできない可能性が高いです。

しかし、指立て伏せに慣れると握力を強化できたり、指の関節を頑丈にさせるなどの大きなメリットがあるので、ぜひ実践してみて下さい。