拳立て伏せは腕立て伏せのバリエーションの一つであり、拳だけで体を支えながら行います。
通常の腕立て伏せで鍛えられる大胸筋や上腕三頭筋だけでなく、拳から手首にかけても強化することができます。
本記事では、そんな拳立て伏せの正しいやり方や効果、ポイントなどについて詳しく解説していきます。
Contents
拳立て伏せの概要
拳立て伏せとは冒頭でも述べましたように、拳のみを地面につけて、腕立て伏せを行なうトレーニング種目です。
通常の腕立て伏せは手をぺったりと床につけるため、バランスをとりやすいですが、拳立て伏せは拳のみで体を支えることになるので、難易度がかなり高いです。
しかし、大胸筋や上腕三頭筋のみならず、手首や拳そのものを強くする効果が期待されています。
拳立て伏せは手首の怪我を防いだり、拳の皮膚を厚くするために空手をしている人に有効ですが、手首や拳を集中して鍛えたい人にもおすすめです。
拳立て伏せの効果

次に、拳立て伏せを行うことで得られる効果について紹介します。具体的な効果は以下になります。
手首を強くして怪我を防ぐ
拳立て伏せの最大のメリットとして挙げられるのが、手首を強くすることです。
拳立て伏せは拳を硬く握り続けることで手首周辺に負荷が集中し、手首がより強くなります。
筋トレと手首の強さは関係ないのではと思われる方もいますが、手首が強くなると
などのメリットがあるため、手首を強化することは筋トレのレベルアップにも繋がります。
筋トレのみならず、パンチを多く繰り出す格闘技や手首のスナップが必要になる野球、テニスなどにも効果があるでしょう。
拳が強化される
拳立て伏せは拳で全体重を支えることになるため、拳も必然的に強化されます。
「床が硬いと拳も強くなる」というように、拳立て伏せを行なうと拳の皮膚が硬くなるため、素手での攻撃アップにも役立つでしょう。
その他の筋肉も鍛えられる
拳立て伏せは腕立て伏せの一種なので、通常の腕立て伏せで鍛えられる筋肉にも刺激を与えることが可能です。
大胸筋や上腕三頭筋も鍛えることができますが、メインターゲットは手首と拳になるので、上半身を重点的に鍛えたい場合に拳立て伏せはあまりオススメしません。
拳立て伏せの正しいやり方
ここではトレーニング動画を参考に、拳立て伏せの動作の流れやセットの組み方について解説します。
①両手を床につけて、手幅を肩幅ほどに開ける
②腕立て伏せの姿勢になる
③拳をしっかりと握りこみ、体を真っすぐ伸ばす
④拳で体を支えながら、肘を曲げて上体を下ろしていく
⑤床ギリギリまで下ろしたら、元の位置まで戻る
拳立て伏せは以上の動作を繰り返します。
「5~10回以上を1セット」として3セット行い、各セットできるだけ限界まで追い込みます。
セット間はインターバルを1分~1分30秒ほどとり、水分を補給したり、呼吸を整えましょう。
拳立て伏せの効果を高める4つのポイント
最後に、拳立て伏せの効果を最大限高めるポイントについて紹介します。ポイントは以下の通りです。
手首は床と垂直に立てる
拳立て伏せで最も重要なのが、手首を垂直に立てることです。
手首を垂直に立てて取り組むことで、手首や拳にしっかり効かせることができ、効率よく強化させることが期待されます。
一方で、手首が床に対して垂直でないと手首が曲がって大きな負担がかかり、手首を痛めるリスクが高まります。
また、薬指側と小指側の骨で支えようとするとバランスが崩れやすくなるので、人差し指側の骨と中指側の骨で体を支えるようにしましょう。
拳から力を抜かない
拳立て伏せに慣れてくると拳から力を抜いてしまうことがありますが、力を抜くと手首を怪我したり、転倒する恐れがあります。
このような事態を防ぐためにも、トレーニングの最中は常に拳に力を入れ続けるようにしましょう。
適切な手幅をとる
通常の腕立て伏せの場合、手幅は肩幅よりも広めにとります。
拳立て伏せでも同じくらいの手幅をとると、手首の甲側に負荷が偏るため、本来鍛えたい部位に十分な刺激を与えることができません。
手首と拳をしっかり鍛えるためにも、手幅は肩幅と同じくらいに広げて行いましょう。
上体を深く下ろす
通常の腕立て伏せと同様に、上体をなるべく深く下ろすように意識しましょう。
上体を下ろす位置が浅ければ、それだけターゲット部位への負荷が減ってしまうため、本来のトレーニング効果を得られません。
胸が床につく直前、それが難しいのであれば自分ができる範囲まで下ろし、負荷をかけ続けましょう。
まとめ
拳立て伏せは通常の腕立て伏せとは異なり、前腕や拳をより強化するのに有効なトレーニングです。
実際に取り組んでみると分かりますが、体のバランスを維持するのが難しく、最初は数回しただけでも拳が痛くなります。
少しずつ回数を重ねて限界まで追い込み、より強い拳を手に入れましょう。
・手首を強くして怪我を防ぐ
・拳が強化される
・その他の筋肉も鍛えられる