フロントレイズは肩を鍛えるトレーニングの一つであり、多くの人が取り組んでいます。
肩を構成している三角筋の中でも前部を集中して鍛えることができ、前から見たときの肩のふくらみを作るのに効果的です。
本記事では、フロントレイズの正しいやり方や効果を高めるポイント、フロントレイズのバリエーション種目などについて詳しく紹介していきます。
Contents
フロントレイズの概要
フロントレイズは両手にダンベルを持った状態で立ち、腕を体の前方に上げることで三角筋を鍛えるトレーニング種目です。
三角筋は「前部」「中部」「後部」の3つに分かれており、フロントレイズでは前部にダイレクトに刺激を与えることができます。
前部は正面から見たとき、肩の盛り上がりを印象づけるために重要な部位であり、鍛えることで
などの効果が期待されます。ダンベルを扱うのが一般的ですが、バーベルやケーブル、プレートでも取り組むことが可能です。
フロントレイズの正しいやり方
ここではトレーニング動画を参考に、フロントレイズの動作の流れやセットの組み方について解説します。
フロントレイズは以上の動作を繰り返します。
1セット目はフォームの確認をしたり、メインセットで最大限の筋力を発揮させるために、疲労が残らない程度に筋肉を慣らします。
2~3セット目は重めの重量を使い、ターゲットとする筋肉を限界まで追い込みます。
セット間はインターバルを1分~1分30秒ほどとり、水分を補給したり、呼吸を整えましょう。
フロントレイズの効果を高める4つのポイント
次に、フロントレイズの効果をより高めるポイントについて紹介します。ポイントは以下の通りです。
肩を下げる
フロントレイズではダンベルを上げる動作を意識しすぎて、肩を上げてしまったり、首をすくめてしまいがちです。
肩を上げたり首をすくめると、僧帽筋の上部に負荷が逃げるため、トレーニングの効果が半減してしまいます。
三角筋にしっかりと負荷をかけるためにも、ダンベルは無理に持ち上げようとはせず、常に肩を下げた状態で取り組むことが重要です。
どうしても肩が上がってしまう場合はウェイトが重すぎることが考えられるので、重量を軽くして取り組んでみましょう。
肘は軽く曲げる
肘を真っすぐ伸ばした状態で行うと、肘にかかる負担が大きくなるため、肘を痛める原因になります。
また、肘が下に向いていると三角筋に負荷がかかりにくくなり、トレーニング効果が低下してしまいます。
怪我のリスクを減らしつつ、三角筋への効果を高めるためにも、肘は軽く曲げて外側に向けることが大切です。
上体を動かさない
フロントレイズは、ダンベルを持ったまま両腕を前方に向かって持ち上げるため、身体が前後にブレやすいです。
体がブレた状態で行うと、反動を使ってダンベルを上げがちになるため、三角筋前部への刺激が弱まってしまいます。
腹筋や体幹にしっかりと力を入れて、体が前後にブレるのを抑えながら、三角筋前部の力だけでウェイトを持ち上げるように意識しましょう。
ダンベルを上げすぎない
筋トレ初心者の中には、三角筋に強烈に負荷をかけようとダンベルを高すぎるところまで上げようとする方もいます。
しかし、ダンベルを肩よりも高く上げると三角筋から負荷が抜けてしまったり、腰への負担も大きくなります。
三角筋に適切に負荷をかけるためには、ダンベルは肩の前方で持ち上げるのをやめましょう。
フロントレイズのバリエーション種目6選
最後に、フロントレイズのバリエーション種目を6つ紹介します。
様々なトレーニングを組み合わせて、三角筋前部を効率よく鍛えていきましょう。
①オルタネイト・フロントレイズ
通常のフロントレイズは両腕を同時に持ち上げますが、このやり方ではオルタネイト(交互に)とあるように、片手ずつ動作を行います。
交互に行うため、ダンベルを持ち上げるときも体のブレを抑えることができ、三角筋前部に負荷をかけやすくなります。
①ダンベルを両手に握って直立する
②背筋を真っすぐ伸ばし、ダンベルは太ももの前面で構える
③背筋は真っすぐ伸ばし、片方の腕を前方に上げていく
④肩より少し高い位置まで上げたら、下ろしていく
⑤反対側も同じように行い、左右交互に繰り返す
✓ポイント
・目線は常に正面に向ける
・反動を使わない
・丁寧に持ち上げる
②インクライン・フロントレイズ
インクライン・フロントレイズは、斜めに角度をつけたベンチに座って行うバリエーションです。
通常のフロントレイズは体幹の側面辺りまでダンベルを下ろすと、重力の影響により負荷が抜けてしまいます。
一方で、このトレーニングは体の後方までウェイトを下ろしても負荷が抜けず、より広い可動域で三角筋前部を強烈に刺激することができます。
①ベンチを30~45度に調整する
②両手にダンベルを握り、ベンチに座る
③顔は正面に向けたまま、ダンベルを前方に持ち上げていく
④三角筋にじっくりと負荷をかけつつ、元の位置までダンベルを下ろしていく
✓ポイント
・反動を使わない
・胸を軽く張る
・自然と背筋を伸ばす
③インクライン・スパイダーフロントレイズ
インクライン・スパイダーフロントレイズは、角度をつけたベンチにうつ伏せになった状態で行います。
体幹の関与が抑えられるため、三角筋に継続して負荷をかけ続けることができます。
①ベンチを30~45度に調整する
②ダンベルを両手に握り、ベンチにうつ伏せになる
③両足が地面を踏ん張れるようにして、腕をだらんと下ろしておく
④体の反動を使わないように、ダンベルを持ち上げていく
⑤肩の高さまで持ち上げたら、元の位置までダンベルを下ろしていく
✓ポイント
・腕に力を入れない
・背中を反らせない
・肘は軽く曲げておく
④バーベル・フロントレイズ
フロントレイズはダンベルを扱うのが一般的ですが、バーベルでも取り組むことが可能です。
三角筋を高重量で鍛えることができ、左右の腕の動作には差が生まれないため、バランスよく負荷をかけることができます。
しかし、高重量のバーベルを使うと、どうしても反動を使いがちになるので、しっかりコントロールできる重量で行うようにしましょう。
①バーベルを両腕で握り、直立する
②背筋を真っすぐ伸ばし、目線は正面に向ける
③腹筋にしっかりと力を入れて、バーベルを持ち上げていく
④肩の前方まで持ち上げたら、元の位置までバーベルを下ろしていく
✓ポイント
・適切な重量を扱う
・肩幅程度の手幅で握る
・しっかりと体幹に力を入れる
⑤ケーブル・フロントレイズ
ケーブル・フロントレイズは、ほとんどのジムに設置されている「ケーブルマシン」を使って行います。
ケーブルの張力によって常に三角筋に負荷がかかるため、動作の途中で負荷が抜けることなく、三角筋前部をより効果的に鍛えることができます。
①ケーブルマシンのプーリーを一番下に調整する
②プーリーにストレートバーを取り付ける
③ケーブルが股の下を通るように、マシンに背を向けるように直立する
④両手でバーを握り、両腕を上げてケーブルを引っ張る
⑤肩の前方まで持ち上げたら、元の位置までケーブルを下ろしていく
✓ポイント
・首をすくめない
・肩の高さまで持ち上げる
⑥プレート・フロントレイズ
プレート・フロントレイズはプレート(重り)を利用して行うバリエーション種目です。
プレートを手のひら同士が向き合うように握る(ニュートラルグリップ)ことで、通常のフロントレイズとは異なる刺激を与えることができ、筋肉の発達に効果的です。
①適切な重量のプレートを用意する
②側面を両手で挟むように保持する
③背筋は真っすぐ伸ばし、プレートを持ち上げていく
④肩の前方まで持ち上げたら、プレートを下ろしていく
✓ポイント
・しっかりと握って落とさない
・肩を上げない
・上部を持つと側部に、下部を持つと前部に負荷がかかりやすくなる
まとめ
今回は、フロントレイズのやり方やポイント、バリエーション種目について紹介しました。
フロントレイズは三角筋の前部を集中して鍛えることができ、ボディメイクに効果的です。
通常のやり方に慣れてきたら、いくつかのバリエーション種目にも取り組み、三角筋前部を効率よく鍛えていきましょう。
①ダンベルを両手に順手で握り、直立する
②太ももの前面にダンベルを構える
③背筋は真っすぐ伸ばし、胸を軽く張る
④肘は軽く曲げた状態で、ダンベルを持ち上げていく
⑤肩の前まで持ち上げたら、元の位置までダンベルを下ろしていく