インクラインフロントレイズは三角筋前部を集中して鍛えるトレーニングであり、通常のフロントレイズよりも効かせやすく、効果が高いと言われています。
本記事では、ダンベルフロントレイズの正しいやり方やポイント、バリエーション種目について詳しく解説していきます。
Contents
インクラインフロントレイズの概要
インクラインフロントレイズは角度を斜めにつけたベンチに座った状態で、ダンベルを前方に持ち上げていくトレーニング方法です。
メインターゲットは三角筋前部であり、ここをしっかりと鍛えることで肩の前側が盛り上がり、上半身がより迫力があるように見せることができます。
インクラインフロントレイズは特別なテクニックが必要なく、また動作もシンプルであるので、筋力の少ない初心者でも気軽に取り組めます。
通常のフロントレイズとの違い
通常のフロントレイズは直立した状態で、ダンベルを前方に持ち上げるトレーニング種目です。
簡単なように見えますが、フォームが安定していなければ、三角筋ではなく僧帽筋に効いてしまいます。また、初動における負荷が小さいため、ある程度ダンベルを上げないと大きな負荷をかけられないというデメリットもあります。
一方で、インクラインフロントレイズはフォームが安定しやすく、三角筋前部にピンポイントで効かせることが可能です。
また、傾斜をつけることで可動域が広がり、初動から負荷をかけることができるというメリットもあります。
インクラインフロントレイズの正しいやり方
ここではトレーニング動画を参考に、インクラインフロントレイズの動作の流れやセットの組み方について解説します。
インクラインフロントレイズは以上の動作を繰り返します。
1セット目はフォームの確認をしたり、メインセットで最大限の筋力を発揮させるために、疲労が残らない程度に筋肉を慣らします。
2~3セット目は重めの重量を使い、ターゲットとする筋肉を限界まで追い込みます。
セット間はインターバルを1分~1分30秒ほどとり、水分を補給したり、呼吸を整えましょう。
インクラインフロントレイズの効果を高める4つのポイント
次に、インクラインフロントレイズの効果をより高めるポイントについて紹介します。ポイントは以下の通りです。
肘は軽く曲げる
インクラインフロントレイズを行うときは、肘を軽く曲げてダンベルを持つことがポイントです。
肘を真っすぐ伸ばした状態でダンベルを動かそうとすると、肘関節にかかる負担が大きくなります。
特に、ダンベルを下ろすときに力を抜いて肘が完全に伸びきると、肘を痛めるリスクが高まります。
肘は真っすぐに伸ばしきらず、肘を少し曲げてダンベルを持つようにしましょう。
ダンベルを上げすぎない
ダンベルを目安の位置よりも上げすぎると三角筋から負荷が抜け、他の部位に刺激が入ってしまいます。
反対に、ダンベルを上げる位置が低いと三角筋があまり刺激されず、トレーニング効果が半減します。
身体に対してダンベルが垂直になるまで、あるいは体幹と腕が90度になるまでを目安に、ダンベルを持ち上げる位置には気を付けましょう。
ダンベルは軽く握る
通常のフロントレイズと同様に、ダンベルを握るときは強く握らないようにしましょう。
ダンベルを強く握ると前腕や握力が疲れやすくなるため、ダンベルをしっかり持ち上げることができなくなります。
ダンベルは強く握らずに、指で引っ掛けるイメージで軽く握るように意識してみて下さい。
胸は張らないようにする
意外にもやってしまいがちなのが、胸を張ってしまうことです。
胸を張るとダンベルフライと似た動作になるため、大胸筋にも負荷が分散されてしまいます。
三角筋前部に負荷を集中させるためにも、動作中は胸を張らないように注意して下さい。
インクラインフロントレイズのバリエーション種目2選
インクラインフロントレイズにはいくつかのバリエーションが存在します。
通常のやり方がしっくりこなかったり、他のパターンにも挑戦したい方は、以下のトレーニングも取り組んでみて下さい。
①オルタネイトインクラインフロントレイズ
まず最初に紹介するバリエーションが、オルタネイトインクラインフロントレイズという種目です。
通常のインクラインフロントレイズは両手で同時に行いますが、この種目では片手ずつ行います。
左右それぞれに意識を集中できるため、通常のやり方ではあまり効かないという場合におすすめです。
✓ポイント
・反動を使わない
・ダンベルをしっかり下ろす
・適切な重量を扱う
②ケーブルインクラインフロントレイズ
ケーブルインクラインフロントレイズはケーブルマシンのアタッチメンチを使用して行うバリエーションです。
ケーブルの特性により、動作の最初から最後まで負荷をかけ続けることができるというメリットがあります。
ケーブルマシンが必要になるため、ジムに通っている方は取り組んでみるとよいでしょう。
✓ポイント
・頭上までケーブルを動かす
・目線は正面に向ける
・背中を丸めない
まとめ
インクラインフロントレイズは三角筋前部をより効率よく鍛えられるトレーニング種目です。
通常のフロントレイズよりも可動域が広がり、動作の最初から三角筋を刺激できるという特徴があります。
通常のトレーニングも組み合わせて、丸みを帯びた逞しい肩を手に入れましょう。
①インクラインベンチの角度を30~45度に調整し、深く座る
②腕を伸ばした状態で、手の平が後ろに向くようにダンベルを両手に握る
③反動を使わずに、ダンベルを前方に持ち上げる
④身体に対して垂直になるまで上げたら、元の位置まで下ろす