ケトルベルスイングは自宅で気軽にできるトレーニングであり、全身の筋肉を効果的に鍛えることができます。
本記事では、ケトルベルスイングの正しいやり方やメリット、ポイントなどについて詳しく解説していきます。
Contents
ケトルベルスイングの概要
ケトルベルスイングは膝関節を曲げ伸ばしながらケトルベルを前後にスイングすることで、全身の筋肉を鍛えるトレーニング方法です。
股関節が中心に働くため、
をメインターゲットとして、下半身や体幹部など様々な筋肉を同時に鍛えることができます。
また、ケトルベルを振り下ろすときに軌道やフォームをコントロールする力が、体のバランスを整える筋肉の強化に繋がります。
ケトルベルは2000円~5000円とリーズナブルな価格で購入でき、他のケトルベルトレーニングにも取り組めるので、購入して損はないでしょう。
ケトルベルスイングを行うメリット

次に、ケトルベルスイングを行うメリットについて紹介します。具体的なメリットは以下になります。
全身の筋力が強化される
ダンベルやバーベルなどを使った一般的なトレーニングでは特定の部位しか鍛えられませんが、ケトルベルスイングでは全身の筋力強化が期待されます。
上記でも述べましたが、股関節を素早く動かすことで大臀筋やハムストリングスをメインとして、ケトルベルを前後にスイングする動作で背中にある僧帽筋や広背筋、肩の三角筋にも負荷がかかります。
全身の筋肉を鍛えようとすると、複数の器具を用意してトレーニングを組み合わせる必要がありますが、ケトルベルスイングは単独のトレーニングで全身を効率よく鍛えることができるので、気軽に筋力をアップしたい方におすすめです。
筋持久力がアップする
ケトルベルスイングは筋トレの無酸素運動だけでなく、自転車を用いる有酸素運動と同等の効果があるため、筋持久力のアップも期待されます。
一般的に、筋持久力を向上させるにはランニングや水泳などの有酸素運動が代表ですが、ある程度動き続ける必要があり、1回あたりのトレーニング時間も長くなるというデメリットがあります。
一方で、ケトルベルスイングは短時間で無酸素運動・有酸素運動の両方の効果を得ることができ、筋持久力がアップすることで、
・長時間の運動やトレーニングが楽に感じられる
・テニスやサッカーなど、体を動かし続けるスポーツのパフォーマンス向上に繋がる
・関節の柔軟性や骨量が増える
など、スポーツ・競技をするときや健康を維持するためにも役立ちます。
腰痛の予防に繋がる
腰痛が引き起こされる原因として筋力の低下が挙げられますが、ケトルベルスイングでは腰痛を予防することが可能です。
デスクワークで姿勢が乱れていたり、加齢により腹筋や背筋が衰えると腰に負担がかかるため、腰を痛める恐れがあります。
ケトルベルスイングは腹筋や背筋の強化や体幹を整える効果があり、腰に加わる体重を支えられるようになるので、腰痛の予防や改善が期待されます。
ただし、重量が重すぎたり、フォームが間違っていると逆に腰痛になるリスクが高まるので、無理をせずに適切なフォームで行うことが大切です。
怪我のリスクが小さい
一般的なトレーニングはやり方が間違っていると関節や筋肉を傷めたり、ウェイトを落とすと大きな怪我をする恐れがあります。
一方で、ケトルベルスイングは体の中心線に沿ってケトルベルを前後に動かすため、重心が左右前後にブレにくく、サポートなしでも怪我のリスクが非常に小さいという特徴があります。
ダンベルやバーベルを扱うトレーニングは避けたいけど、自重トレーニングよりも負荷を高めたい、そのような場合に習得したいトレーニングになります。
ケトルベルスイングの正しいやり方
ここではトレーニング動画を参考に、ケトルベルスイングの動作の流れやセットの組み方について解説します。
①ケトルベルを床に置き、一歩下がる
②両足を肩幅くらいに開いて、直立する
③膝を曲げてお尻を突き出し、前かがみになる
④両手でケトルベルをしっかり握り、両足の間を通して後方にスイングする
⑤膝を伸ばしながら、ケトルベルを前方にスイングする
ケトルベルスイングは以上の動作を繰り返します。
「10~15回を1セット」として3セット行い、各セットできるだけ限界まで追い込みます。
セット間はインターバルを1分~1分30秒ほどとり、水分を補給したり、呼吸を整えましょう。
ケトルベルスイングの効果を高める3つのポイント
続いて、ケトルベルスイングの効果をより高めるポイントについて紹介します。ポイントは以下になります。
腰や背中を曲げない
ケトルベルスイングを行うときに気を付けたいのが、腰や背中を曲げないことです。
曲がった姿勢でケトルベルをスイングすると、腰や背骨にかかる負担が大きくなってしまい、腰痛を引き起こす原因となります。
ケトルベルを上げるときは腰を曲げずに、膝を伸ばす反動を上手く利用すると下半身に負荷が分散されるので、怪我をするリスクは小さくなります。
腰や背中を曲げずに適切に行うと、大臀筋やハムストリングスなどを効果的に鍛えることができるので、背中は常に真っすぐ伸ばすことを意識しましょう。
ケトルベルに振られない
ケトルベルスイングはケトルベルを前後にスイングするため、重量によって体が振り回されやすいトレーニングでもあります。
ケトルベルトレーニングでは体が振られないように、ウェイトの勢いを筋力で抑え込むことが大切です。体が振り回されると全身の筋肉に刺激がしっかり与えられなくなるので、トレーニング効果が台無しになります。
ケトルベルで扱う重量は一般成人男性は16㎏、スポーツ経験者やアスリートは20㎏を目安として、自分がコントロールできる重量を選びましょう。
正しい呼吸を意識する
ケトルベルスイングをするとき、つい息を止めてしまいがちですが、正しい呼吸をして腹圧を高めるようにして下さい。
正しい呼吸法を取り入れることで、筋力を最大限発揮することができ、全身をより効果的に鍛えることが可能です。
ケトルベルスイングでは、ケトルベルを後方にスイングするときに息を吸い、前方にスイングするときに息を吐きましょう。
ケトルベルスイングのバリエーション種目2選
最後に、ケトルベルスイングのバリエーションを2種目紹介します。
難易度は高くなりますが、より質の高いトレーニングができるので、参考にしてみて下さい。
①ケトルベルウォーキングスイング
まず紹介するのが、ウォーキングケトルベルスイングというバリエーション種目です。
通常のケトルベルスイングと同じフォームですが、ケトルベルを振り上げたときに前方に一歩進みます。
下半身をより効果的に鍛えることができますが、往復できる距離とスペースを確保する必要があります。
✓ポイント
・膝を柔らかく動かす
・身体のバランスをしっかり保つ
・目線は正面に向ける
②ケトルベルスナッチ
ケトルベルスナッチは片手でケトルベルを握り、頭上に一気に持ち上げるトレーニングです。
ケトルベルを使ったトレーニングの中でも、下半身の瞬発力や体幹をより強化することが期待されています。
難易度がかなり高く上級者レベルなので、通常のケトルベルスナッチをマスターした後に行うのが理想です。
✓ポイント
・フィニッシュ時に膝をしっかり伸ばす
・ケトルベルを振り回さない
・適切な重量を扱う
まとめ
今回は、ケトルベルスイングの正しいやり方やポイント、バリエーション種目などについて解説しました。
ケトルベルスイングはケトルベルのスイング動作だけで、全身の筋力や筋持久力を強化できたり、腰痛を予防する効果のあるトレーニング方法です。
継続することで、長時間動き続けられるスポーツに適した身体を手に入れることができるでしょう。
・全身の筋力が強化される
・筋持久力がアップする
・腰痛の予防に繋がる
・怪我のリスクが小さい