ライオンプッシュアップは腕立て伏せの応用バージョンであり、新日本プロレスで伝統的に行われているトレーニングです。
ライオンのように大きく背中を沿わせることで、通常の腕立て伏せで鍛えられる筋肉の強化だけでなく、股関節や腰の柔軟性を高める効果も得ることができます。
今回は、そんなライオンプッシュアップの正しいやり方や鍛えられる筋肉の特徴、効果を高めるポイントなどについて詳しく解説していきます。
Contents
ライオンプッシュアップで鍛えられる筋肉
まずは、ライオンプッシュアップで鍛えられる筋肉の特徴や働きについて紹介します。鍛えられる筋肉は以下の通りです。
大胸筋
ライオンプッシュアップでメインに鍛えられるのが、胸の前にある大胸筋です。
上半身を形成する筋肉の中で最も強大であり、手のひら同士を合わせたり、胸の前で物を抱きかかえる動作などで使われます。
また、大胸筋は上部・中部・下部に分かれていますが、上体を起こすときに体幹に対して腕を斜め方向に押すため、大胸筋の上部に最も負荷がかかります。
大胸筋を鍛えると、
など様々な効果が期待されているため、普段から大胸筋を鍛えることをオススメします。
三角筋
三角筋は肩関節を覆っている筋肉であり、前部・中部・後部に分かれています。
三角筋は腕を前後・左右・上下あらゆる方向に動かせるほど可動域が広い筋肉であり、野球やテニス、ランニングなど、あらゆるスポーツの場面で貢献しています。
ライオンプッシュアップでは、両手で地面を押すときに大胸筋だけでなく、この三角筋も鍛えられます。
ただし、三角筋は関節が非常に不安定な部位であるので、トレーニング前はしっかりとウォームアップやストレッチを行うことが大切になります。
脊柱起立筋
脊柱起立筋は背中の中心部を縦方向に走っている細長い筋肉群のことであり、表層から深層にかけて、腸骨筋・最長筋・棘筋という筋肉で構成されています。
日常生活の中でよく使われている筋肉であるため、遅筋繊維の比率が腹直筋よりも高いという特徴があります。
脊柱起立筋はライオンプッシュアップでも鍛えられますが、最もおすすめなトレーニングがプランクです。
プランクが30秒も続けられない場合、脊柱起立筋がかなり弱まっている可能性があるので、一度試してみるとよいでしょう。
ライオンプッシュアップの正しいやり方
ここではトレーニング動画を参考に、ライオンプッシュアップの動作の流れやセットの組み方について解説します。
①うつ伏せになり、両手を肩幅ほどに開いて床につける
②両足は腰幅の2倍ほどに開き、背中を真っすぐ伸ばす
③お尻をできるだけ高く突き上げて、頭を下げる
④肘を曲げて、身体を前方にスライドさせながら、胸を床ギリギリまで近づける
⑤頭を軽く上げて、お腹を床に近づける
⑥両手で床を押しながら背中を大きく反らし、再びお尻を高く突き上げる
ライオンプッシュアップは以上の動作を繰り返します。
「15回以上を1セット」として3セット行い、各セットできるだけ限界まで追い込みます。
セット間はインターバルを1分~1分30秒ほどとり、水分を補給したり、呼吸を整えましょう。
ライオンプッシュアップの効果を高める3つのポイント
最後に、ライオンプッシュアップの効果をより高めるポイントについて紹介します。ポイントは以下になります。
できるだけ体を大きく動かす
ライオンプッシュアップで体を動かすときは、なるべく大きく動かすことが大切です。
体を通す位置が高すぎると、大胸筋や脊柱起立筋への刺激が弱まってしまいます。
ターゲットとなる部位にしっかり負荷をかけるためにも、体を前に動かすときは、胸を地面スレスレまで動かすように意識しましょう。
両足は広めに開いて行う
ライオンプッシュアップにおける足幅は、なるべく広めにとるのがおすすめです。
足幅を広くとることで、狭く開いたときよりも体をスムーズに動かせるようになり、膝への負担を抑えることもできます。
あまりに広く開けすぎると、体の動きが小さくなり負荷が減ってしまうので、腰幅の2倍を目安にするのが理想です。
上体をしっかり反らす
最後に上体を反らすとき、背中をしっかりと反らせないと、脊柱起立筋を十分に刺激することができません。
少し大げさに背中を反らすように意識して、脊柱起立筋にしっかりと負荷をかけましょう。
まとめ
今回は、ライオンプッシュアップのやり方や鍛えられる筋肉、ポイントなどについて解説しました。
ライオンプッシュアップはライオンの動きをイメージして、背中を大きく反らす動作が加わった腕立て伏せのバリエーションです。
大胸筋や脊柱起立筋などの大きい筋肉を鍛えるだけでなく、股関節や腰の柔軟性を高められるというメリットもあるので、ぜひ取り組んでみて下さい。
・大胸筋
・三角筋
・脊柱起立筋