サイドランジはランジというトレーニングの一種であり、内ももやお尻を重点的に鍛えられる種目です。
正しいフォームで継続して行うことで、脚を引き締めたり、代謝の向上によるダイエット効果などが期待されます。
本記事では、サイドランジの正しいやり方や効果を高めるポイント、サイドランジのバリエーション種目などについて詳しく紹介していきます。
Contents
サイドランジの概要
冒頭でも述べましたが、サイドランジとはランジというトレーニングの一つです。
ランジの基本形である「フロントランジ」は、足を一歩前に出すと同時に腰を深く落とす種目であり、大腿四頭筋やハムストリングス、大臀筋など下半身の大きい筋肉が鍛えられます。
サイドランジは足を前ではなく左右に開くことで、太ももの内側である内転筋をメインに、ハムストリングスや大臀筋を同時に鍛えることができる種目です。
通常のスクワットとの違い
サイドランジとスクワットは同じ下半身のトレーニングですが、それぞれで鍛えられる筋肉や効果が異なります。
【サイドランジ】
動き:両足を大きく開いて、片足ずつ屈伸運動を行う
効果:ヒップアップや美脚効果
【スクワット】
動き:両足を軽く開いて、両方の足で屈伸運動を行う
効果:下半身の筋力向上、脂肪燃焼の促進
スクワットは下半身の代表的なトレーニングですが、サイドランジはスクワットでは鍛えられない内転筋を重点的に鍛えることが可能です。
両方の種目を上手く使い分けて、バランスのよい脚を手に入れましょう。
サイドランジで鍛えられる筋肉
続いて、サイドランジで鍛えられる筋肉の特徴や働きについて紹介します。鍛えられる筋肉は以下になります。
内転筋
サイドランジでメインに鍛えられるのが、内転筋です。太ももの内側にある筋肉であり、大内転筋・長内転筋・短内転筋・薄筋・恥骨筋の5つで構成されています。
股関節を大きく動かす役割があり、骨盤の安定性を維持するためにも内転筋の力が必要になります。
内転筋は鍛えにくい部位であるので、内転筋を集中して鍛えられるサイドランジは貴重なトレーニングと言えるでしょう。
大臀筋
大臀筋はお尻を大きく覆っている筋肉であり、いわゆるお尻のアウターマッスルでもあります。
ハムストリングスや股関節と連動して日常生活の動きをサポートしたり、座るときのクッションの役割などを担っています。
大臀筋をしっかりと鍛えることで、お尻を丸く引き締めることができたり、代謝を効率よく高めることができます。
ハムストリングス
ハムストリングスは太もも裏に位置している筋肉であり、大腿二頭筋・半膜様筋・半腱様筋で構成されています。
主に膝を曲げたり、全身の重心移動を支えるなどの役割があるため、ほとんどのスポーツや競技に欠かせない筋肉でもあります。
日常生活の中でも頻繁に使われていますが、鍛えることで太ももの贅肉を落とすことが可能です。
サイドランジの効果

次に、サイドランジを行うことで得られる効果について紹介します。具体的な効果は以下の通りです。
内ももに隙間ができる
前後に動くフロントランジやバックランジでは、内転筋を鍛えることができません。
横方向に動くサイドランジのみ内転筋を鍛えることができ、内転筋が引き締まると太ももの内側に隙間が生まれます。
太ももの内側に隙間ができると、立ったときの姿勢がシュッと見えるようになります。
ヒップアップ効果
お尻を覆っている大臀筋を鍛えると、お尻が上に持ち上がるヒップアップ効果を得られ、お尻が垂れるのを防ぐこともできます。
また、ハムストリングスも同時に鍛えられるため、お尻と太ももの境目をくっきりとさせることも可能です。
基礎代謝が向上する
基礎代謝とは何もしなくても自然と消費されるエネルギーのことであり、これは筋肉量と比例して大きくなります。
サイドランジは太ももやお尻など、人体の中でも非常に大きい筋肉を鍛えられるトレーニングです。
サイドランジを行うと、基礎代謝が大幅に向上して脂肪が燃焼されやすくなるため、痩せやすい身体を手に入れることが期待されます。
サイドランジの正しいやり方
ここではトレーニング動画を参考に、サイドランジの動作の流れやセットの組み方について解説します。
①両足を腰幅の倍くらい開き、背筋を伸ばして立つ
②つま先をやや外側に向け、両手は体の前で組む
③右膝を曲げて、右足に重心を移動させながら腰を落としていく
④右足で地面を蹴るようにして、元の位置まで戻る
⑤左足も同じように行う
サイドランジは以上の動作を繰り返します。
「左右合わせて20回以上を1セット」として3セット行い、各セットできるだけ限界まで追い込みます。
セット間はインターバルを1分~1分30秒ほどとり、呼吸を整えたり、水分を補給しましょう。
サイドランジの効果を高める4つのポイント
続いて、サイドランジの効果を最大限高めるポイントについて紹介します。ポイントは以下の通りです。
前方に重心をかける
サイドランジは両足を大きく開いて行うため、途中でバランスを崩してしまうと、下半身の筋肉から負荷が逃げてしまいます。
また、膝など体の一部分に大きな負担がかかり、怪我をする恐れもあります。
重心が後ろ側にあると後ろに倒れやすくなるので、上体は軽く前傾させておいて、前方向に重心をかけることが大切です。
腰をしっかりと落とす
腰をしっかりと落とさないと、お尻や太ももの筋肉への刺激が弱まってしまいます。
ターゲット部位を高負荷で鍛えるためにも、膝をしっかり曲げて腰を深いとことまで落とすように意識してみて下さい。
ただし、膝が前に出ると大きな負担がかかってしまうので、腰を落とすのは膝の角度が90度になるところまでを目安にしましょう。
お尻を後ろに突き出す
サイドランジを行うとき、お尻を後ろに引いていないと、膝が前に出やすくなります。膝が前に出ると、前側にある膝に大きな負担がかかり、膝を痛めるリスクが高まります。
また、お尻や太ももにかけるべき負荷が膝に逃げるため、トレーニング効果も半減するでしょう。
内転筋に効かせるためにも、お尻はしっかりと後ろに引いて、股関節を曲げたやり方で取り組みましょう。
つま先と膝は同じ方向に向ける
膝を曲げる方向と、つま先を向ける方向は同じにすることを常に意識しましょう。
つま先と膝の向きが違っていると、変な形にねじれてしまい、大きな怪我に繋がる恐れがあります。
つま先はやや外側に向けておき、両足を逆ハの字にして行うことがポイントです。
サイドランジのバリエーション種目2選
最後に、サイドランジのバリエーション種目を紹介します。
通常のやり方よりもターゲットとなる筋肉を高負荷で鍛えられるため、慣れてきたら取り組んでみて下さい。
①ダンベルサイドランジ
ダンベルサイドランジとは、両手にダンベルを握った状態で行うサイドランジのことです。
フォームは通常のサイドランジとほとんど変わりませんが、重りがある分バランスが崩れやすくなるため、正しいフォームを強く意識しましょう。
①ダンベルを両手に握り、つま先をやや外側に向ける
②左足を真横に大きく開いて膝を曲げ、腰を深く落とす
③左足で地面を蹴るようにして、元の位置まで戻る
④右足も同じように行う
✓ポイント
・なるべく腰を深く落とす
・膝を前に出さない
・ダンベルは自然とぶら下げる
②バーベルサイドランジ
バーベルサイドランジとは、バーベルを僧帽筋の上部辺りで担いだ状態で行うサイドランジのことです。
内転筋や大臀筋をより高負荷で鍛えることができ、筋肉の発達にも効果的です。
①バーベルを僧帽筋の上部で担ぐ
②両足を腰幅の倍くらい開き、つま先をやや外側に向ける
③右膝を曲げて、右足に重心を移動させながら腰を落としていく
④右足で地面を蹴るようにして、元の位置まで戻る
⑤左足も同じように行う
✓ポイント
・胸を張る
・体を左右に傾けない
・目線は正面に向ける
まとめ
今回は、サイドランジの正しいやり方やポイント、バリエーション種目について紹介しました。
サイドランジは通常のトレーニングでは鍛えにくい内転筋を集中して鍛えることができ、美脚効果やヒップアップ効果、ダイエット効果など多くのメリットがあります。
バランスの整った脚を手に入れたい方は、サイドランジをメニューに取り入れてみましょう。
・内転筋
・大臀筋
・ハムストリングス