プランクは数多くの種類があり、それぞれのトレーニングで鍛えられる筋肉や効果が異なります。
通常のプランクはお腹の正面の腹直筋がメインに鍛えられますが、脇腹にある腹斜筋を鍛えたい場合は、サイドプランクがおすすめです。
本記事では、サイドプランクの正しいやり方や効果を高めるポイント、サイドプランクのバリエーション種目などについて詳しく紹介していきます。
Contents
サイドプランクの概要
サイドプランクとは、体幹や腹筋を鍛えるトレーニングであるプランクの一種です。
横向きになり、前腕と足のみで体を支えた状態を真っすぐ保つことで、腹斜筋や腹横筋などの脇腹を集中して鍛えることができます。
うつぶせで行う通常のプランクよりも体を支える面積が小さくなるため、負荷が大きくなり、くびれを手に入れたり、体を引き締める効果が期待されます。
体幹の筋力がある程度ないとバランスがとりにくい種目ですが、その場合は膝をついて負荷を軽くして取り組むことも可能です。
サイドプランクで鍛えられる筋肉
まずは、サイドプランクで鍛えられる筋肉の特徴や働きについて紹介します。鍛えられる筋肉は以下の通りです。
腹斜筋
サイドプランクでメインに鍛えられる筋肉が、腹斜筋です。腹斜筋は、腹直筋や腹横筋とともに腹筋を形成している筋肉であり、お腹の外側(脇腹)にあたります。
腹斜筋はさらに、外腹斜筋・内腹斜筋の2つに分かれており、外腹斜筋は表層部、内腹斜筋は外腹斜筋よりも深い位置に存在しています。
日常生活の中ではお腹を丸めたり、体を捻る動作に使われており、腹斜筋を鍛えることで内臓を適切な位置に戻し、排便をスムーズにする効果が見込まれます。
腹横筋
腹横筋は腹斜筋の内側に存在するインナーマッスルであり、お腹全体をコルセットのように包んでいます。
お腹をひっこめたときに使われており、体幹の屈曲や腹腔の圧力維持、臓器の位置を安定させるなどの役割を担っています。
通常のトレーニングでは鍛えにくい部位ですが、体の見た目や健康にも関係している重要な筋肉であるため、しっかりと鍛えることが大切です。
腹直筋
腹直筋とは一般的に言われている「腹筋」のことであり、お腹の正面に位置している筋肉です。
大胸筋のすぐ下から股下まで繋がっており、体幹を屈曲させたり、胸郭全壁を引き下げる動作をサポートする働きがあります。
腹直筋を鍛えて発達させることで、腹筋が6つに綺麗に割れているシックスパックを手に入れることが可能です。
また、腹直筋は大きい筋肉であるため、鍛えると基礎代謝が向上し、脂肪が燃焼されやすくもなります。
サイドプランクの効果

次に、サイドプランクを行うことで得られる効果について紹介します。具体的な効果は以下になります。
ウエストが引き締まる
サイドプランクでは腹斜筋をメインに、腹直筋や腹横筋も同時に鍛えることができます。
腹斜筋や腹横筋は日常生活の中でがほとんど使われないため、横腹がたるみがちになります。
サイドプランクで腹斜筋と腹横筋を鍛えると、脇腹辺りがキュッと引き締まり、綺麗なくびれを手に入れることが期待されます。
代謝がアップする
サイドプランクは腹筋を含めた全身のインナーマッスルを使うトレーニング種目です。
基礎代謝は大きい筋肉を鍛えるほど高まるため、サイドプランクを行うと代謝が大幅に向上します。
代謝がアップすると脂肪が燃焼されやすくなるため、痩せやすく太りにくい身体を手に入れることが可能です。
サイドプランクの正しいやり方
ここではトレーニング動画を参考に、サイドプランクの動作の流れやセットの組み方について解説します。
①床にヨガマットなどを敷き、その上に横向きに寝転がる
②肩の真下に肘がくるようにつけ、前に伸ばす
③肘と足の側面で体を支えながら、上体を床から浮かせる
④腹筋に力を入れて、頭から足までが一直線になった状態をキープする
サイドプランクは以上の動作を繰り返します。
「左右各60秒以上を1セット」として3セット行い、各セットできるだけ限界まで追い込みます。
セット間はインターバルを1分30秒~2分ほどとり、呼吸を整えたり、水分を補給しましょう。
サイドプランクの効果を高める3つのポイント
続いて、サイドプランクの効果をより高めるポイントについて紹介します。ポイントは以下の通りです。
体は真っすぐを保つ
サイドプランクで最も大切なポイントが、体を一直線にキープすることです。
お尻を落としたり頭を下げた状態で行うと、腹斜筋以外の部分に負荷がかかるため、トレーニング効果が半減してしまいます。
前腕と足の側面でしっかりと体を支え、上から見ても横から見ても真っすぐのラインを保つように意識しましょう。
視線は常に正面に向ける
サイドプランクはバランスをとるのが難しい種目であり、体が前後にブレると腹斜筋から負荷が逃げてしまいます。
少し遠くのものを見るように、視線を常に正面に向けておくことで、重心が安定して体のブレを防ぐことができます。
呼吸を止めない
きついトレーニングであればあるほど、力を入れることに意識しがちになるため、呼吸を止めてしまう場合あがあります。
しかし、トレーニング中に呼吸を止めると血圧が急激に上昇して、めまいや意識を失う危険性があります。
サイドプランクでは体をキープするのがきついですが、腹筋にしっかりと力をいれながら、腹式呼吸を意識しながら取り組むことが大切です。
サイドプランクのバリエーション種目5選
最後に、サイドプランクのバリエーション種目を5つ紹介します。
やり方を変えることで、負荷を高めたりターゲット部位を変えることができるため、挑戦してみて下さい。
①ベントニーサイドプランク
ベントニーサイドプランクは、両膝を90度曲げた状態で行うサイドプランクのことです。
通常のやり方よりも負荷が軽くなるため、筋力が少ない筋トレ初心者や女性の方におすすめです。
①横向きの姿勢で寝転がり、肘を床につける
②肩の真下に肘がくるようにつけ、膝を背中側に90度曲げる
③肘と膝で体を支えるように持ち上げる
④体が一直線の上体をキープする
⑤キープし終えたら、反対側も同じように行う
✓ポイント
・腹筋に力を入れる
・目線は正面に向ける
・身体を曲げない
②サイドプランクレイズ
サイドプランクレイズは、通常のサイドプランクにお尻の上下運動を加えたバリエーションです。
腹斜筋に強い刺激を与えることができ、引き締めに効果的です。
①サイドプランクの姿勢を作る
②体を一直線にキープしつつ、お尻を上下に動かす
③反対側も同じように行う
✓ポイント
・お尻は垂直に動かす
・体を曲げない
・上側の手は腰にあてておく
③サイドプランクロール
サイドプランクロールは、通常のサイドプランクに上体を捻る動作を加えたバリエーションです。
難易度も強度もかなり高まりますが、腹斜筋をより高負荷で鍛えることができます。
①サイドプランクの姿勢を作る
②上側にある手を真っすぐ上に伸ばす
③上げている手を体の内側に巻き込みながら、上体を捻る
④手を体の外側に開きながら、上体を元の位置まで戻す
⑤反対側も同じように行う
✓ポイント
・できるだけ上体を捻る
・手は床と垂直に上に伸ばす
・目線を下げない
④ヘビーサイドプランク
ヘビーサイドプランクは、床についていない足を持ち上げた状態で行うサイドプランクです。
腹斜筋や腹横筋に加えて、大臀筋などの太ももの筋肉も鍛えることができます。通常のサイドプランクよりもかなりキツイので、まずは少ない秒数で行いましょう。
①サイドプランクの姿勢を作る
②上側の手を上げて、バランスをとる
③床についていない足を持ち上げ、キープする
④反対側も同じように行う
✓ポイント
・上げた手足を真っすぐに保つ
・お尻を途中で落とさない
・腹筋に力を入れる
⑤サイドプランククランチ
サイドプランククランチは通常のやり方に、体を支えていない側の手と足をくっつける動作を加えたバリエーションです。
バランスをとるのがかなり難しく、上級者向けのトレーニングですが、腹筋や体幹に大きな負荷をかけることができます。
①サイドプランクの姿勢を作る
②上側にある手と足を同時に動かし、肘と膝をくっつける
③反対側も同じように行う
✓ポイント
・腰を落とさない
・体を開かない
・肘と膝をしっかりくっつける
まとめ
今回は、サイドプランクの正しいやり方やポイント、バリエーション種目について紹介しました。
サイドプランクは脇腹にあたる腹斜筋を重点的に鍛えることができるトレーニングであり、お腹周りを引き締めたり、くびれを手に入れることが期待されています。
通常のやり方に慣れてきたらバリエーションにも取り組み、腹斜筋をより高負荷で鍛えるようにしましょう。
・ウエストが引き締まる
・代謝がアップする