筋肉痛が治らないのは病気や怪我のせい?原因や対処法を徹底解説

普段から筋トレに取り組んでいる人は、筋肉痛を経験したことがあるでしょう。実際に筆者も、筋トレを始めたばかりの頃は筋肉痛が酷く、歩いたり肩を上げることさえ困難だった記憶があります。

そんな筋肉痛ですが、1~2週間以上も痛みが引かないときは、病気や怪我の可能性が高いと言われており、トレーニーやアスリートの方は注意が必要です。

本記事では、筋肉痛の発生するメカニズムや筋肉痛がなかなか治らない原因、筋肉痛を早く治す方法などについて詳しく解説していきます。

そもそも筋肉痛とは

筋肉痛とは簡単に言うと、トレーニングや運動をした後に起こる筋肉の痛みのことです。

トレーニング後の数時間後~1、2日後の間に発生しやすいですが、筋トレ歴やトレーニングのボリューム、年齢などにより、筋肉痛が起こるタイミングは個人差があります。

普段から運動をする習慣があれば筋肉痛は起きにくいですが、運動不足の人がいきなり激しいトレーニングをしたり、初めて筋トレに取り組むといった場合は、辛い筋肉痛を味わうことになるでしょう。

筋肉痛が起こるメカニズム

結論から言うと、筋肉痛が発生するメカニズムは完全に解明されていません。従来では

  • トレーニング中に生産される乳酸という物質が蓄積されることによるもの

だと言われていましたが、現時点では

  • トレーニングによって傷ついた筋繊維が修復されるときに発生する炎症物質によるもの

という説が推測されています。

トレーニングを行うと筋肉がダメージを受けますが、傷ついた筋肉を治そうと血液が集まります。

このとき、疲労物質が発生して炎症が起こり、筋肉に痛みを感じるというのが現在の有力な説になります。

また余談ですが、乳酸は筋肉痛を引き起こす疲労物質だと言われていましたが、過去の研究で乳酸は筋肉の栄養素であり、実際は筋肉の回復をサポートしていることが判明しています。

筋肉痛がなかなか治らない4つの原因

栄養が不足している

筋肉痛の治りを遅くする原因だと最も言われているのが、栄養不足です。

その中でも重要なのがタンパク質であり、タンパク質は筋肉の材料でもあるため、不足していると筋肉を十分に修復できず、筋肉痛を長引かせてしまうことに繋がります。

また、水分が不足していると血行が悪くなり、新鮮な酸素や栄養素を筋肉に届けられず、回復力が低下する原因となります。

回復する前にトレーニングをしている

筋トレを始めたばかりの方に多いのが、筋肉痛が回復する前に運動を行っていることです。

筋肉痛が完全に回復する前にトレーニングをしてしまうと、修復中の筋肉にさらにダメージを与えるため、筋肉が傷ついて筋肉痛が継続、もしくは悪化する恐れがあります。

筆者も筋トレを始めた初期は、毎日のように筋トレをして筋肉をつけようと励んでいましたが、筋肉はつくどころか逆に減り、常に疲労感がありました。

筋肉を効率よくつけるためには、自分に合ったトレーニングの頻度を決めて、身体をしっかりと休ませることが大切です。詳しくは以下の記事をご覧ください。

睡眠時間が足りない

十分な睡眠をとっていないことも、筋肉痛を長引かせる原因の一つです。

睡眠中、体内では成長ホルモンが多く分泌され、これが活動中に受けた身体や筋肉のダメージを回復させる役割を果たしています。

成長ホルモンとは?

脳下垂体から分泌されるホルモンのことであり、191個のアミノ酸からなるタンパク質でできている。13~17歳でピークを迎え、その後は年齢とともに減少する。筋肉の回復を早める以外にも、精神の安定や血圧の低下、免疫力・記憶力の向上、アンチエイジングなど数多くのメリットがある。

夜更かしをしていたり、睡眠時間が少ないとそれだけ成長ホルモンが分泌される量が減り、筋肉も修復されにくくなります。

喫煙や飲酒をしている

ストレス社会でもある現代では、喫煙や飲酒はストレスの解消に欠かせないという方も多いでしょう。

しかし、タバコをたくさん吸っていると

  • 心肺機能の低下
  • コルチゾールの分泌の活性化
  • 活性酸素の増加
  • 血圧の上昇

などにより集中力の低下や疲労の蓄積を引き起こし、最大限のパフォーマンスで筋トレに取り組めなくなります。

また、「アルコールやお酒が筋肉に及ぼす影響」でも解説しているように、お酒を飲むと筋合成が37%低下したり、睡眠の質の低下を招くため、筋トレの効果が半減してしまいます。

つまり、普段から喫煙や飲酒をしていると筋肉痛を長引かせるだけでなく、筋肉がつきにくい身体になってしまうのです。

筋肉痛をなるべく早く治す方法5選

①安静にして過ごす

筋肉痛が発生してどう対処すれば分からない場合は、とりあえず安静にすることが大切です。

筋肉痛があるのに無理に動いたり、筋肉をつけようと筋トレを行うと、逆に筋肉痛が悪化して治りも遅くなります。

筋肉痛が酷い場合は、暖かいお風呂にゆっくり浸かったり、寝転がってぼーっとするなどして、リラックスして過ごすのがよいでしょう。

②食事や水分をしっかりとる

上記でも述べましたが、栄養(特にタンパク質)や水分が不足していると、筋肉痛が治るのが遅くなります。

筋肉をつけるためにも、タンパク質を体重1㎏あたり2g以上摂取しましょう。タンパク質は

  • 大豆
  • 乳製品

などに豊富に含まれているので、毎食どれかの食材をメニューに加えるのが理想です。

また、クエン酸も筋肉の回復を促す栄養素であり、血行促進やがん予防、美肌効果もあると言われています。レモンや梅干し、柑橘系などに多く含まれているので、取り入れるとなおよいでしょう。

水分も筋肉の回復に欠かせません。水分をしっかり摂取することは基礎代謝の向上や便秘の改善にも繋がります。

筋トレをしている人は最低でも2L、身体が大きい人は4L以上を目安に、こまめに水分を摂取するように意識してみて下さい。

③アクティブレストを取り入れる

アクティブレストという言葉をご存じない方も多いですが、これは「積極的休養」という意味を持ちます。

ウォーキングやサイクリングをしたり、プールで軽く泳いだりすることで血流が促進し、筋肉痛の回復を早めることが期待されています。

ただし、これはあくまでも筋肉痛がある程度低い場合に取り組むもので、歩くことが困難なほど筋肉痛が酷い場合は避けて、安静にして過ごしましょう。

④質の高い睡眠をとる

睡眠の質が高いほど成長ホルモンが大量に分泌され、筋肉の治りも早くなります。

睡眠の質を高めるポイントとして、以下のようなものがあります。

・毎日なるべく同じ時間に就寝、起床する
・寝る2時間前からスマホやパソコン、テレビを触らない
・就寝前は読書や音楽、瞑想などをしてリラックスして過ごす
・7時間、最低でも6時間以上しっかりと寝る

質の高い睡眠は筋肉痛を早く治すだけでなく、日中の活動のパフォーマンスを高めてくれます。

仕事や勉強のためにも、睡眠を疎かにしている人は睡眠を見直してみて下さい。

⑤ストレッチやマッサージを軽く行う

筋肉痛を早く治す方法として最後に挙げるのが、軽いストレッチやマッサージをすることです。

特に、トレーニング直後は筋肉が硬く、血行が悪くなっているので、このタイミングで行うのがベストです。

ストレッチやマッサージを軽く行うことで筋肉の血流が促進され、筋肉痛の回復が早くなる可能性が高まります。

ただし、筋肉痛以外の病気や怪我である場合は逆に悪化する恐れがあるので、力加減には注意しましょう。

筋肉痛が長引いている場合に考えられる病気や怪我

肉離れ

肉離れとは本格的に筋繊維が損傷し筋肉が切れている状態のことです。筋肉痛よりも強い痛みが出て、動いたり歩くことができず、内出血も見られます。

トレーニングや運動の真っ最中に痛みが出るのが特徴ですが、激しいトレーニング中はアドレナリンが大量に分泌されて興奮状態にあるので、後から痛みに気付くというケースもあります。

肉離れは太もも前の大腿四頭筋、あるいは太もも裏のハムストリング、ふくらはぎの部分である下腿三頭筋に多く発生します。

肉離れの可能性がある場合は、すぐに整形外科やリハビリ施設を受診し、治療を受けましょう。

皮膚筋炎

皮膚筋炎は免疫機能の異常により、筋肉や皮膚を攻撃して炎症を引き起こし、発熱や倦怠感、筋力低下を伴う病気です。

皮膚筋炎の特徴として、身体の中心に近い筋肉に症状が現れやすいことが挙げられます。

ほとんどの患者は関知しますが、発症してから治療までの期間が長くなると、呼吸困難や肺炎なども併発し、最悪命を失う危険もあります。

皮膚炎筋は難病に指定されているため、なるべく設備の整った大きい病院の内科や皮膚科を受信するのがよいでしょう。

リウマチ性多発筋痛症

リウマチ性多発性筋痛症は、首の後ろや太もも、背中などの筋肉痛や、朝のこわばり、身体に力が入りにくいなどの症状を引き起こす病気です。

38度までの発熱や食欲不振、体重減少、抑うつ症状なども見られます。

現在のところ原因は明らかになっていませんが、日本人に発症した場合、再発・再燃するケースが多いとされています。

リウマチ性多発性筋痛症の症状は、朝の起床時が最も強く、午後になるとある程度軽快されるなど、症状で原因を特定することが難しいので、筋肉痛が1週間以上も続く場合は、医療機関を受診しましょう。

まとめ

今回は、筋肉痛のメカニズムや筋肉痛がなかなか治らない原因、対処法などについて解説しました。

筋肉痛は筋トレをしている方であれば誰しもが経験するものであり、なるべく長引かせないためにも、適切に対処することが重要です。

食事や睡眠、休みの日の過ごし方などを見直して、最高のパフォーマンスで次のトレーニングに取り組めるように意識しましょう。