上半身を効果的に鍛える筋トレメニュー16選|自宅&ジムでできるトレーニングを紹介

上半身には大きい筋肉が含まれているため、鍛えることで身体の変化を感じやすく、筋トレのモチベーションアップによい部位です。

上半身を鍛える種目も数多くあるので、自分の好きなトレーニングで筋肉を鍛えることもできるでしょう。

本記事では、上半身を構成している筋肉や上半身を鍛えるメリット、自宅&ジムでできる上半身のトレーニングメニューなどについて詳しく紹介していきます。

上半身を構成する筋肉の種類

上半身は大きく分けて、

  • 胸筋
  • 肩の筋肉
  • 背筋
  • 腕の筋肉
  • 腹筋

という5つの筋肉で構成されています。

まずは、上半身のそれぞれの筋肉の特徴や働きについて紹介します。

胸筋

胸筋は大胸筋・小胸筋・前鋸筋に分けられており、胸筋といえば大胸筋を指すことが多いです。

さらに、その大胸筋は上部・中部・下部に分かれており、ある程度のレベルになると、部位別で鍛えることが大切になります。

大胸筋は真正面にありかなり目立つ部位なので、大胸筋が発達することでTシャツやスーツをカッコよく着こなせるようになります。

肩の筋肉

肩は前から後ろまでを覆っている三角筋と、その内側の細かい筋肉が重なっているローテーターカフで構成されています。

三角筋は前部・中部・後部に分かれており、それぞれの部位のトレーニングを行うことで、丸みを帯びた逞しい肩を手に入れることが期待されます。

ただし、肩関節はとてもデリケートで怪我をしやすい部位であるので、「軽重量×高回数」で丁寧に鍛えることが大切です。

背筋

背筋は広背筋脊柱起立筋僧帽筋の3つの筋肉で構成されています。広背筋や僧帽筋は背中、肩にかけて大きく広がっており、脊柱起立筋は背中を縦に走っています。

背筋を鍛えることで背筋が伸びて姿勢が良くなったり、逆三角形の逞しい上半身を手に入れることに繋がります。

背中は目に見えないところにあり、筋トレの効果を得にくい部位ですが、自分が効かせやすい種目を地道に続けることが大切です。

腕の筋肉

腕は上腕二頭筋、上腕三頭筋、前腕筋の3つの筋肉で構成されています。

上腕二頭筋は力こぶにあたり、上腕三頭筋はその裏の二の腕にあたる筋肉で、2つは拮抗筋であるため協働せず、別々で鍛える必要があります。

上腕三頭筋は腕の筋肉の3分の2を占めているため、効率よく腕を太くしたいのであれば、上腕二頭筋も鍛えつつ上腕三頭筋を優先して鍛えるのがオススメです。

腹筋

腹筋は腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋をメインに構成されており、内臓や脊柱を安定して支える役割を担っています。

腹直筋はお腹の正面にあり、外腹斜筋・内腹斜筋は脇腹に、腹横筋は腹筋の深部に位置しています。

腹部には脂肪が溜まりやすいので、腹筋が6つに割れたいわゆるシックスパックを目指すためには、腹筋トレーニングを行うだけでなく、「低カロリー高タンパク質」の食事も心がけることが大切になります。

上半身の筋肉を鍛える3つのメリット

ここでは、上半身の筋肉を鍛えるメリットについて紹介します。具体的なメリットは以下になります。

・基礎代謝が向上する
・スポーツや競技のパフォーマンスが向上する
・肩こりや腰痛が改善される

基礎代謝が向上する

基礎代謝とは何もしなくても消費されるエネルギーのことであり、これは筋肉量と比例して大きくなります。

上半身には胸筋や背筋、腹筋など大きい筋肉を含んでいるため、上半身を鍛えることで基礎代謝を効率的に向上させることができます。

基礎代謝が向上すると脂肪が燃焼されやすい身体に変化する
ので、ダイエットをしている方は大きい筋肉を優先して鍛えるのがオススメです。

スポーツや競技のパフォーマンスが向上する

上半身を鍛えると体のバランスがとりやすくなるため、野球やテニス、水泳など上半身を使う競技レベルが向上します。

また、陸上やサッカーなどの下半身をメインとするスポーツでも、上半身の筋トレで体幹を強化し、当たり負けしない頑丈な身体を作ることも大切です。

本格的なスポーツをしていない方でも、上半身を鍛えてバランスのよい体を作ることで、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動も続けやすくなるでしょう。

肩こりや腰痛が改善される

最近ではデスクワークの仕事が主流になっていますが、座っている時間が長くなると肩回りの血流が悪くなり、肩こりを引き起こします。

同じ姿勢をずっと続けることも腰に大きい負担がかかり、腰痛の原因となります。上半身の筋トレで肩や腰回りの筋肉を鍛えると、

  • 血流が改善されて血行が良くなる
  • 正しい姿勢を長時間キープできるようになる

などの効果が期待されており、肩や腰への負担を軽減されます。

【自宅】上半身を効果的に鍛える筋トレメニュー7選

ここからは、上半身の筋肉を効果的に鍛えられる筋トレメニューを紹介します。

トレーニングごとに動作の流れやポイント、セットの組み方について解説しているので、参考にしてみて下さい。

①プッシュアップ
②デクラインプッシュアップ
③パイクプッシュアップ
④懸垂(チンニング)
⑤ニートゥチェスト
⑥バイシクルクランチ
⑦プランク

①プッシュアップ

プッシュアップは基本的な腕立て伏せのことであり、大胸筋だけでなく、三角筋や上腕三頭筋にも負荷を与えることができます。

筋トレ初心者の方がまず最初に行うべきトレーニングといっても過言ではないでしょう。

やり方

①肩幅よりも少し広めに両手をつける
②頭からかかとまでを真っすぐ伸ばし、腕とつま先で体のバランスをとる
③肘を曲げて、大胸筋を意識しながら上体を深く下ろしていく
④上体が床につく直前まで下ろしたら、元の位置まで持ち上げていく

✓ポイント
・身体を一直線にキープする
・腹筋に力を入れる
・目線は正面に向けておく

✓セットの組み方
「15回以上を1セット」として、3セット行う
各セットできるだけ限界まで追い込む

②デクラインプッシュアップ

デクラインプッシュアップは両足をベンチや椅子に乗せ、頭を下にした状態で行う腕立て伏せです。

通常の腕立て伏せよりも上半身を高負荷で鍛えることができます。

やり方

①ベンチや椅子、台など高さのあるものを準備する
②足をベンチに乗せ、肩幅よりも少し広い手幅で両手を床につける
③体を真っすぐにキープし、大胸筋を収縮させながら体を下ろしていく
④床につく直前まで下ろしたら、元の位置まで上体を持ち上げていく

✓ポイント
・体を一直線に保つ
・胸の横に手を置く
・肩幅よりも少し広い手幅で行う

✓セットの組み方
「10回以上を1セット」として、3セット行う
各セットできるだけ限界まで追い込む

③パイクプッシュアップ

パイクプッシュアップは体をくの字にして頭を下げて腕立て伏せを行います。

肩の三角筋に効果があり、負荷を高めたい場合は両足を椅子に乗せて行うのがオススメです。

やり方

①床に四つん這いの姿勢になり、両手を肩幅と同じくらい広げる
②両足をしっかりと伸ばした状態で、お尻を高く突き上げておく
③肘を曲げていき、頭を床に向かって落とすように上体を倒していく
④おでこが床につく直前まで下ろしたら、肘を伸ばして元の位置まで上体を持ち上げていく

✓ポイント
・肘や脇を開かない
・上体は深く下ろしていく
・お尻を高く上げる

✓セットの組み方
「10回以上を1セット」として、3セット行う
各セットできるだけ限界まで追い込む

④懸垂(チンニング)

懸垂はバーや鉄棒などにぶら下がり、体を持ち上げていく背中のトレーニングです。

広背筋や大円筋をメインに鍛えることができ、背中に広がりをつけたい方にオススメです。

やり方

①肩幅よりも広い手幅でバーを握り、ぶら下がる
②肩甲骨を寄せながら、背中の力で体を引き上げていく
③胸の上部がバーに当たる直前まで引き上げたら、体を元の位置まで下ろしていく

✓ポイント
・手の持ち方を途中で変えない
・広い手幅でバーを握る
・反動を使って体を上げない

✓セットの組み方
「8回以上を1セット」として、3セット行う
各セットできるだけ限界まで追い込む

⑤ニートゥチェスト

ニートゥチェストはお腹の正面の腹直筋を鍛える種目です。

特別なマシンや器具は必要なく、床に座るスペースがあれば気軽に取り組めます。

やり方

①床に座り、両手を体の後ろにおいて体を支える
②上体を真っすぐにして、脚を浮かして伸ばす
③足を曲げて膝を胸に向かって引き付けていくと同時に、上体を前に倒していく
④膝を出来る限り引きつけたら、元の位置まで脚と上体を同時に戻していく

✓ポイント
・腕の力を使わない
・かかとを床につけない
・常に腹直筋下部を意識する

✓セットの組み方
「15回以上を1セット」として、3セット行う
各セットできるだけ限界まで追い込む

⑥バイシクルクランチ

バイシクルクランチは通常のクランチに体をひねる動作を加えたもので、自転車を漕ぐような動きで行います。

腹筋の中でも、腹直筋と腹斜筋を鍛えることができ、腹筋のバランスを整えるのに効果的です。

やり方

①床に仰向けになり、脚を持ち上げて90度に曲げる
②腹筋を使って、頭と肩を浮かせる
③左脚を真っすぐ伸ばし、脇腹をひねって左肘と右膝を近づけていく
④反対側も同じように行い、自転車を漕ぐイメージで交互に繰り返す

✓ポイント
・体を限界までひねる
・足を床につけない
・両手は開いておく

✓セットの組み方
「左右各15回以上を1セット」として、3セット行う
各セットできるだけ限界まで追い込む

⑦プランク

プランクは代表的な体幹トレーニングであり、「フロントブリッジ」とも呼ばれています。

腰への負担がほとんどなく、シンプルな動きで腹横筋を効果的に鍛えることが可能です。

やり方

①床に仰向けに寝そべり、つま先を真っすぐ立てる
②前腕を床に付けた状態で、腹筋に力を入れて腰と膝を床から離していく
③腰や膝を曲げたりせずに、頭からかかとまでを一直線にする
④この姿勢を一分間ほどキープする

✓ポイント
・頭からかかとまでを真っすぐキープする
・腹筋に力を入れる
・目線は斜め前に向ける

✓セットの組み方
「60秒以上を1セット」として、3セット行う
各セットできるだけ限界まで追い込む

【ジム】上半身を効果的に鍛える筋トレメニュー8選

続いて、ジムでできる上半身の筋トレメニューを紹介します。

上半身の筋肉により強い負荷を与えられるので、正しいやり方を覚えて効率よく上半身を鍛えましょう。

①ベンチプレス
②ダンベルベンチプレス
③ショルダープレス
④サイドレイズ
⑤デッドリフト
⑥ラットプルダウン
⑦ダンベルカール

①ベンチプレス

ベンチプレスは筋トレBIG3の一つの種目であり、上半身の筋肉をバランスよく高負荷で鍛えることができます。

上半身を効率よく発達させたいのであれば、ベンチプレスは欠かせないトレーニングです。

やり方

①フラットベンチ台に仰向けの姿勢で寝転がる
②手の幅が肩幅の1.5倍の目安になるように、バーを握る
③肩甲骨を寄せて、背中にブリッジを作る
④ラックからバーベルを外して、バーをみぞおち辺りに降ろしていく
⑤バーを素早く、曲線を描くように持ち上げていく

✓ポイント
・バーは乳首の下あたりに降ろす
・目線がバーの真下にくるように寝転がる
・手首は真っすぐ保持する

✓セットの組み方
1セット目→アップセットとして、少し重い重量で20回以上行う
2~3セット目→メインセットとして、8~12回で限界がくる重量で行う

②ダンベルベンチプレス

ダンベルベンチプレスはバーベルの代わりに、ダンベルを持ち上げることで大胸筋を鍛える種目です。

バーベルよりも扱いやすく、ダンベルを胸よりも下まで下ろせるので、大胸筋をより広範囲で鍛えることができます。

やり方

①両手にダンベルを持って、フラットベンチに仰向けの姿勢で寝転がる
②肩甲骨を寄せて胸を張り、両腕を肩幅くらい開いて胸の上に真っすぐ伸ばしてキープしておく
③上腕と肘が平行になるまでダンベルを下ろしていく
④大胸筋が収縮されているか意識しながらダンベルを再び上げていく

✓ポイント
・肩甲骨を寄せる
・左右のバランスを均等に保つ
・腕を伸ばし切らない

✓セットの組み方
1セット目→アップセットとして、少し重い重量で20回以上行う
2~3セット目→メインセットとして、8~12回で限界がくる重量で行う

③ショルダープレス

ショルダープレスは三角筋を高負荷で鍛える代表的なトレーニング種目です。

三角筋全体に刺激が与えられるので、丸みを帯びた肩を手に入れることが期待されています。

やり方

①脇を90度開き、肘を90度曲げた状態でダンベルを両手に持つ
②肩甲骨を寄せて胸を張り、背すじを伸ばして基本フォームを作る
③肩の筋肉を意識しながら、ダンベルを真っすぐ上方に上げていく
④肘が伸びきる手前で持ち上げるのを止めて、そこから下ろしていく

✓ポイント
・肘を伸ばしきらない
・反動を使わない
・ダンベルを下げ過ぎない

✓セットの組み方
1セット目→アップセットとして、少し重い重量で20回以上行う
2~3セット目→メインセットとして、8~12回で限界がくる重量で行う

④サイドレイズ

サイドレイズはダンベルを両手に握り、真横に持ち上げていくシンプルな筋トレ種目です。

三角筋の中部や側部に効果があり、肩幅を広くすることが期待されます。

やり方

①体の側面で両手にダンベルを握って立つ
②足は肩幅くらい開いて、上半身を少しだけ前傾させる
③肘をやや曲げて、そのまま腕を少し前で上げていく
④肩の位置辺り(腕が床と平行になる)まで持ち上げたら、肩に負荷を掛けながらもと元の位置まで下ろしていく

✓ポイント
・肩が上がらないように意識する
・肘を少し曲げる
・肘から上げるイメージで持ち上げる

✓セットの組み方
1セット目→アップセットとして、少し重い重量で20回以上行う
2~3セット目→メインセットとして、15~20回で限界がくる重量で行う

⑤デッドリフト

デッドリフトはベンチプレスと同じく、筋トレBIG3の一つの種目で、背筋を高負荷で鍛えることができます。

特に、広背筋や脊柱起立筋に刺激が与えられるので、背中の厚みを手に入れたい方にオススメの種目です。

やり方

①スネがバーにギリギリ当たらない位置に立ち、肩幅くらいに足を開ける
②肩幅よりも少し広い手幅でバーを握り、つま先は正
面に向けておく
③背筋は伸ばした状態でお尻を突き出すように上体を傾け、膝を屈曲させる
④腰は反ったまま、体の中央にバーを引きつける感じで上体を起こしていき、両膝を伸ばす
⑤バーが両膝を通過するとき、上体も起こしていく
⑥膝が伸び切り直立したら、肩甲骨を内側に寄せる
⑦筋肉に負荷をかけながら元の位置まで戻していく

✓ポイント
・肩を上げない
・膝を内側に向けない
・背中を反らさない

✓セットの組み方
1セット目→アップセットとして、少し重い重量で20回以上行う
2~3セット目→メインセットとして、8~12回で限界がくる重量で行う

⑥ラットプルダウン

ラットプルダウンはマシンの上部にあるバーを引っ張ることで、広背筋や大円筋、僧帽筋を同時に鍛える筋トレ種目です。

背中の広がりを作るのに効果的で、逆三角形の身体を手に入れたい方に適しています。

やり方

①マシンに座り、バーを肩幅よりも広めに握る
②サムレスグリップで小指側をしっかりと握る
③肘を内側にひねって胸を張り、肩甲骨を寄せながら、バーを胸元の上あたりに降ろす
④肩を上げて広背筋を伸ばしながら戻していく

✓ポイント
・ワイドグリップ&サムレスで握る
・前方に引く
・肘を意識する

✓セットの組み方
1セット目→アップセットとして、少し重い重量で20回以上行う
2~3セット目→メインセットとして、10~15回で限界がくる重量で行う

⑦ダンベルカール

ダンベルカールは上腕二頭筋を鍛える代表的なトレーニング種目です。

片手それぞれ行うやり方と両手で同時に行うやり方があるので、自分の好きな方法を選びましょう。

やり方

①肘を少しだけ曲げて、脇の腰辺りにダンベルを持って立つ
②肘を曲げて、肩に向かってダンベルを持ち上げていく
③肩の高さまでダンベルを上げきる
④肘が曲がり切ったら下ろしていき、腕が伸びきる直前で止める

✓ポイント
・手首を巻かない
・体の軸はブラさない
・体の反動を使わない

✓セットの組み方
1セット目→アップセットとして、少し重い重量で20回以上行う
2~3セット目→メインセットとして、10~15回で限界がくる重量で行う

⑧ダンベルクランチ

ダンベルクランチは通常のクランチにダンベルを取り入れることで、腹直筋を高負荷で鍛えるトレーニング種目です。

シンプルな動作で腹筋に強烈な刺激を与えることができるので、腹筋を割りたい方は取り組むべきでしょう。

やり方

①床やヨガマットの上に仰向けで寝転がり、膝を立てる
②胸の前でダンベルを両手で抱える
③上体を丸めるように起こしていく
④腰が浮く直前まで起こしたら、元の位置まで上体を戻していく

✓ポイント
・頭を浮かした状態をキープする
・胸を膝に近づけるイメージで行う
・反動を使って上げない

✓セットの組み方
「15回以上を1セット」として、3セット行う
各セットできるだけ限界まで追い込む

まとめ

今回は、自宅やジムでできる上半身の筋トレメニューを紹介しました。

上半身は目立ちやすい筋肉が多く存在し、カッコいい身体を手に入れるのであれば鍛えておくべき部分です。

まずは腕立て伏せなどで筋トレの基礎を身につけ、慣れてきたら高負荷のトレーニングに挑戦していきましょう。